第十四幕 閑話休題・優雅について ページ15
優雅という男は何処までも権力に忠実だった。属領からの者だったから。
だから、自分より14も年下の皇女様に仕えろ、と命令されても、態度も口調も美しいままだった。
皇女様に航空魔導師になれと言われたときは、何かのお遊びだと思った。しかし、自分は何故か飛べている、戦場で活躍できた。足手まといにならなかった。
そのことに優雅はとても高揚し、舞い上がる。
自分が、戦果をあげられるとは思わなかった。皇女様の知識と教育によって作られた自分を使うのは今までにない感動だった。
だから自分は皇女様のためならば喜んで死ぬし、人だって躊躇なく殺す。
皇女様が、自分に価値を作ってくれたから。他の人達は、私に変えのきく資源としか見なかったけど、皇女様は出来れば新しくしたくない駒。かえはききにくいものとして扱ってくれる。
紙上の数字から私を人にしてくれた。だから、叶うはずのない恋慕の念だって抱く。
属領の者を本国の兵と同じように扱ってくださる。それどころか、皇女様の一番近くに置いてくださる。
だから、彼は気づかなかった、気づく事すら許されなかった。
「裏切りの防止にもっとも効果的なのは、己を崇拝しているものを使う事だろう。人は、崇拝しているものには、無条件に従うものだからな」
皇女様の思惑に、自分は従順で、利用価値があるから側に置いてくださっているという事実に、気づいていなかった。
属領の兵でも、本国の兵と同じ価値? そんな事皇女様が思っているわけがない。
皇女様は、酷いほどお優しかった。ぬるま湯に浸かり切った彼らは、誰一人として、自分が自分として必要とされていないことに気づきもしないで、使われている。
側から見たら直ぐ気づくのだろう。他の課兵にお前達は異常だと、優雅は言われたことがあった。
分かっているのだ、そんなことは。
人間、自分の命が一番なのが当然なのに、人の為に命を浪費できる。
でも、彼らが悪いわけではない。既に、そうなる様に環境が作られた中で居たから、仕方なかったのだ。
>>同志諸君
最近私は気づいてしまいました。
そもそもこれを読んでる時点で戦争、俺Tsueeeeeものが好きな方だと思われるので、皆さん同志なのではないかと。
第一、私はもっとこう、なんというかこんな礼儀正しくないのです。
ですから遠慮はしません。何故だが増えたお気に入り、嬉しいです。
でも、更新は私がやりたいときにやるから、長くて一週間とか平気で放置しますので、お気をつけを。
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かしわてぃ。(プロフ) - あっそうですか。では読みませんしお気に入り登録もしません。あと、このコメントには返事は結構です。 (2017年4月9日 22時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
諏訪(プロフ) - かしわてぃ。さん» アドバイスなら申し訳ありませんが今回は見送らせて下さい。変な所で切るのは私が気にくわないので。読みにくいなら読まなくて結構ですから、それは譲れません。 (2017年4月9日 22時) (レス) id: 212d41517c (このIDを非表示/違反報告)
かしわてぃ。(プロフ) - 次のページに書けばいいと思います。その時に文字数の関係上変な所で切って申し訳ありませんと書いたらどうでしょうか?悪魔でもこれはアドバイスです。 (2017年4月9日 15時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
諏訪(プロフ) - かしわてぃ。さん» 文字数の関係上難しいです。 (2017年4月9日 11時) (レス) id: 212d41517c (このIDを非表示/違反報告)
かしわてぃ。(プロフ) - もうちょっと隙間開けて打ち込んでください。何か見づらいので…終わった後にすいません。 (2017年4月9日 9時) (レス) id: e8a76eb73d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羽白 | 作成日時:2016年12月27日 22時