44話 ページ48
夜があけて朝になった。いつも通りの世界の循環。Aは早朝に着替えなどをすべて済ませて狭霧山の頂上で、のぼってくる太陽を眺めていた。
普通の人間なら眩しさに目がくらむだろうがAは鬼の能力を活かしてその目に膜を張っていた。そのおかげで綺麗にはっきり見える。
『…あーあ。今回も行かなきゃな…。検査』
Aは苦笑すると腕を差し出した。ばさりとそこに鴉がとまる。その喉元を軽く撫でてやると鴉は気持ち良さそうに目を細めた。思わずAも目を細める。
鴉「イクノカ？検査」
『まぁね…。鱗滝さんにもあぁ言っちゃったし、我が主にもその分の休暇をもらっちゃったし。行かなきゃ。…案内してくれるか？』
鴉「…ワカッタ」
鴉はコクリとうなずくとまた飛びだった。Aはその様子を眺めた後、太陽に背を向けて走りだした。
『(あとで新しい布団、送ってあげよう…)』
狭霧山の頂上の、先程までAがいたところには寝るときにAが着ていた古い着物が無造作に埋められてあった。まるでそれは隠すように…誰にもわからないように。
よく見るとその着物にはところどころ大きな穴があいていて昨夜着ていたものとは見分けがつかないほどボロボロになっていた。
それは一見ただ穴があいたボロ布にしか見えなかったが、太陽にあたったとたんにどす黒い赤のシミが浮かび上がってきた。まるでそれは血のようだった。
鱗滝「(もう行ってしまったか…。朝飯くらい食べていけばよいものを…)」
Aが出ていった後、少したってから目覚めた鱗滝は布団から起き上がると、薄暗い家の中に日光を入れるために窓や戸を一気に開けた。そしてAがたたんでいった布団を干そうと外にだした時
鱗滝「！！！？」
布団を日光にさらしたとたん、今まで綺麗だった布にはどす黒い赤のシミが血のように涙のように点々と浮かび上がってきたのだった。
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らぴすらずり★(プロフ) - 銀狐的なさん» ありがとうございますうううっ！！！読んで下さり、それに加えてコメントも…泣きます(ToT)最近更新出来ていなくて申し訳ないです…どうぞこれからもよろしくお願いします！！！ (2019年8月14日 7時) (
レス) id: b227a58786 (このIDを非表示/違反報告)
銀狐的な - 面白い！イラスト欲しいです。 (2019年8月11日 6時) (レス) id: c9fba58961 (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - チデンさん» ありがとうございます！！！泣そのコメントが心の支えになります泣これからながくなりそうですがよろしくお願いいたします！！！！ (2019年2月6日 20時) (レス) id: 9f6d511478 (このIDを非表示/違反報告)
チデン - 更新頑張ってください！応援してます！ (2019年2月6日 19時) (レス) id: 7411494241 (このIDを非表示/違反報告)
らぴすらずり★(プロフ) - (^^)さん» あああ、ありがとうございます！！泣なかなかコメントがこなくて実は困ってました(笑)本当にご協力ありがとうございます…！面白いだなんて…！最高の誉め言葉です！今のところあんまりキャラが出てなくてすみません(´;ω;｀)これから更新頑張っていきますね！(^^♪ (2019年1月26日 16時) (レス) id: dde58539fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らぴすらずり★ | 作成日時：2018年12月29日 0時
