半人半鬼の私【鬼滅の刃】

3話 ページ5

顔を洗い終わり、隊服に着替えて昨晩の残り物の米を使ってお茶漬けをつくる。




«今は»二人分(一人と一羽分)しか作らないから楽だ。少量の湯を沸かせば足りるであろう。




なるべくガタガタうるさくしないようにしながら準備して、自分用と鴉用のお椀を取り出す。




『何人か起きてるなあ…』




気配で気づいたが、構っている暇もないので仕方なく作業をすすめる。




シュンシュンなっているやかんの持ち手を布でくるんで持ち上げる。




シュウウゥ…




やかんの中身をかけると冷や飯に乗っかった質素なふりかけ…、もとい煮干しが熱々のお湯によってふにゃふにゃになる。





その様子を横から見ていた鴉は




鴉「マタ、オチャジャナイ！！」





と叫んだ。私は苦笑しながら





『贅沢言うなよ、茶葉なんて買ってる余裕ないんだから。それより米を買わないと』




鴉「カァ！カァ！アンナ«ガキ»、ステチマエヨ！」




鴉は不満そうに叫んだ。そりゃそうか、ここ毎日羽をむしり取られてる上にまともな食事も食べられないんだもんね。




『まあ…、お前が不服なのもわかるけどさ。«あの子»達はもう捨てられた身なんだよ。ここで私も見放したらそれこそ終わりだろう。耐えてくれよ』




鴉「ケッ…」




まだまだ不満はありそうだけどなんだかんだ言いながら食べてくれるんだよね、お湯漬け。




私はお湯を注ぎ終わったやかんを置くと、中身の入ったお椀を食卓に運び、椅子に座って手を合わせた。早く食べないと仕事に遅れる。









『いただきます』

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