少女漫画のヒロインみたいに/uszw ページ29
うっしーは「そうだなー」とカフェラテを飲みながら言った。私は奢ってもらったタピオカミルクティーを飲みながらうっしーをじっと見る。
ずっとうっしーが、私の彼氏になって隣にいてくれたらいいのに。なんて、少女漫画みたいに上手くいくはずもない。
「は……」
カフェラテを飲む手が止まって、うっしーが目を丸くしてこちらを見る。
「今、お前、なんて……」
「へ……」
「彼氏になっ「わー！！あれ！？なんで！？声に出してた！？ごめん！今の忘れて……」
恥ずかしくて下を向いていると、ブランコが少し揺れた。
「本気になっていいわけ？」
「本気、って」
「俺は、Aの事ずっと好きなんだけど」
ブランコの鎖を握って、上からうっしーは座っている私を見下ろしている。いつもからは想像できないくらい真面目な表情で、顔は熱くなった気がした。
「好きって……そんな素振り全然見せなかったじゃん」
「そりゃ気付かれたくなかったし……」
「私、電話は一週間に一回してほしい」
「前からそれ付き合ってるけどな」
「少女漫画の話とか、愚痴とか、たくさん話す……」
「俺くらいしかそんな話聞いてやれないでしょ」
「た、たくさんヤキモチ妬く」
「ヤキモチ妬いてもAは可愛いよ」
さらりと可愛いと言われて私の顔は余計に熱くなった。気づけば私はボロボロと涙を流していた。
「うぅ……ぐっ、好き……」
「泣くなよ」
牛沢は優しい手つきで私の涙を拭いてくれた。自然と見つめ合う形になる。
「彼氏彼女って事で、いいのかな」
「うん」
「本当に少女漫画みたいかも」
そう言いながら私はえへへ、と笑うと、唇に熱を感じた。少し遅れてキスだと気付く。
「手が早いですね、牛沢さん」
「満更でもない顔してるじゃん」
キスはカフェラテの、甘くて少し苦い味がした。
「これからもよろしくね、うっしー」
「よろしく」
今まで読んできたどの少女漫画のヒロインより、きっと今の私は幸せだ。
手の中の選択肢/ky→←少女漫画のヒロインみたいに/uszw
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 133人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蘭(プロフ) - なめこさん» そう言ってもらえてとても嬉しいです。これからもキュンキュンするお話頑張って書きます！ (2020年1月8日 6時) (
レス) id: c4a54b0710 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ - めっちゃキュンキュンしました！ (2020年1月7日 21時) (レス) id: 136e05d453 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蘭 | 作成日時：2019年11月30日 10時
