【男主】地に落ちた天使。Part2【wrwrd!】

Folge 94 ＊ ページ44

とうとう来てしまった、この日が。

そう、今日は僕の所有権限があいつに渡る日。


今日まで色んな案を考えた。

でも、最終的には不可能の三文字が頭を過ぎった。


完敗だ。

こんなことになるなら、トントンと喧嘩しなければよかった。


...なんで、ムキになったんだ。

僕はトントンより長く生きてる、筈なのに。

トントンの方がよっぽど大人じゃないか。


後悔しても、後の祭り、かぁ...


男『お待たせAくん！元気にしてた！？』


とうとう来てしまった。


男『この日を待ってたよ！！さぁ、早くこっちにおいで？』


おいで？とか言いながら鎖を引っ張られる。

おいで、なんて言葉だけ。

来ても来なくても強制的に連れてかれるんだ。


男『帰ったらまず何しよっかなー？ねぇ、何がしたい？なんでも言ってよ！叶えてあげる！！』

『...帰り、たい。』


様子見として、帰りたいと言ってみた。


男『...？今から帰るんだよ！僕と君のお家へ！！』


あ、ダメだこいつ。

人の話聞かないタイプだこれ。

まぁ聞いてもどうせ帰してくれないだろうし。


僕は拘束されたまま車に乗せられた。


アラ『まずはお着替えしなくちゃねー！そのあとはご飯食べて...あ、僕の名前まだだったね。僕はアラン。好きな風に呼んでね！』


こんな風に明るく喋ってる間にも脚を触ってくるこいつはガチもんの変態なんだろう。

なんか、優しくないペ神さんみたい...


...いや、ペ神さんとは全く違う。

ペ神さんは、きちんと僕の様子を見て話してくれる。

自己中なこいつとは真逆なんだ。





...あの国に、帰りたい。

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