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目が覚めると、トントンはいなくなっていた。
トントンの代わりなのか枕元には、ピンク色の豚さんのぬいぐるみがあった。
豚さんのぬいぐるみをギュウ、と抱き締めると気持ちが楽になった。
ずっと抱き締めていると、ペ神さんは気づいたのか近くに寄ってきた。
ペ神『大丈夫か？Aくん。』
『は、ぃ...だいじょ、ッゴホ、です...』
ペ神『無理して喋らんくてもええで。辛いんやろ？』
『っ...ｺｸ』
声を出すだけでも咳が出て、言葉を妨げてくる。
お言葉に甘えて、極力喋らないようにした。
ペ神『呼吸は...まだ苦しそうやな...食欲はある？』
首を横に振る。
僕が倒れてから、時間は立っているが一向にお腹が空かない。
というか、何も食べたくない。
今何かを食べたら、吐きそうな気分だ。
ペ神『そっか...』
ペ神さんが、また僕の頭を撫でた。
子供をあやすように、割れ物を扱うように、優しく、優しく。
ペ神『はよよくなるとええなぁ。』
ペ神さんのおっとりした声は安心する。
また迫り来る眠気にうとうとしていると、ペ神さんが口を開いた。
ペ神『ごめんな、気づいてやれんくて。』
『...？』
なんのことか分からず、首を傾げる。
ペ神『最近、お仕事忙しかったやろ？多分Aくんの性格上、誰かに頼ることしないんちゃう？
気づかんかった俺も当然悪いし、誰も頼ろうとしないAくんも悪い。
さっき体調診た時、殆ど毒のせいなんやけど、働きすぎのストレスから来てる不調もあったんよ？』
確かにここ最近、忙しかったかもしれない。
そして、健康とはとても言い難い生活をしていたかもしれない。
ペ神『あとこれな。』
ペ神さんはそう言って、右手で僕の頬を包み込み、僕の目の下を親指でなぞった。
ペ神『隈、出来てるで。遅くまで書類やってたやろ。』
だって、そうでもしないとトントンが倒れる。
だから、せめて半分はと僕がやっていた。
ペ神『トントンもヤバいけど、Aくんも相当やで？当分はしっかり休んでな？
あと、遅くまで書類しとるの分かった瞬間に強制的に寝かせるからな？』
なんだろ、薬でも盛られるのかな。
ペ神『まぁ、そういうことやからな。ほら、眠いやろ？』
ペ神さんに掛け布団をかけられ、トン、トンと子供を寝かしつけるように叩く。
そのリズムにだんだん眠気が誘われ、僕は眠りに落ちた。
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琥珀豹(プロフ) - ｰ白詰草ｰさん» 白詰草さん、コメントありがとうございます！更新を楽しみにして頂き嬉しい限りです！頑張ります！！ (2019年6月5日 21時) (
レス) id: d53f981ffe (このIDを非表示/違反報告)
ｰ白詰草ｰ(プロフ) - すごいです！更新楽しみに待ってます､頑張ってください！ (2019年6月5日 17時) (レス) id: c9ac6b99b2 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀豹(プロフ) - レイザックさん» レイザックさん、コメントありがとうございます！これからも頑張ります！作者の気力が尽きるので何年も待つ必要はないです(飽き性) (2019年4月5日 19時) (レス) id: d53f981ffe (このIDを非表示/違反報告)
レイザック - すごい、あの楽しみにしてます！（語彙力）これからも頑張って下さい！更新、もう何年でも待ちます！ww (2019年4月5日 19時) (レス) id: 964a0d223a (このIDを非表示/違反報告)
暁月楓 - ゆっくり待ってますね〜！ (2019年3月22日 22時) (レス) id: 1cdd0676ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珀豹 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年10月21日 1時
