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24-鳥束とお泊まり4 ページ26

*



「上がったよー」

「…あぁ、お帰りなさいっス」


鳥束は読んでいる漫画から目を離さずに言う。

…少し、意外だった。

鳥束のことだから、濡れた髪が工□いだの、いい匂いがするだの言ってくると思っていたが、実際はそうではなかった。

…もしかして私、自惚れてた…!?

だとしたら相当恥ずかしい。

少し反省しながらも、気になっていたことを口にした。


「あの、さ………私、パンツ、なくしちゃったみたいで……」

「……パンツ?」


鳥束の眉がぴくりと動く。


「あっ、いや、えっと………疑ってるとかじゃないんだけど、もし見つかったら、返して欲しいなって……」

「……あぁ、わかったっス。オレも同じ時間に風呂に入ってたから細かい状況はわからないっスけど、とりあえず出てきたら後日渡しに行くっスよ」

「………ありがとう」

「……なんスか、その顔」

「えっ………いや、鳥束、いいやつだなって……一瞬でも疑ってごめんね」

「やっぱり疑ってたんスか……。全く、オレをなんだと思ってるんスか?さすがにそんなことまではしませんよ」

「うん、そうだよね、ごめんね?」

「………許します」


ありがと、と笑って、なんだかんだで鳥束も成長しているんだな、と思った。


「あと…………、あの、そのね……、……別に着られるし、そこまで支障はないんだけど……、ちょっとこの作務衣、大きいかな、って……」


鳥束が漫画を置き、私をじっと見つめる。

ブカブカなのは、見てわかるだろう。

しばらく私を見つめていると、鳥束は立ち上がって、小さくため息をついた。


「……やっぱり、気づいてないんスね」

「…え?な、何が?」

「気づいてないからそのまま来たのか…」


ぼそりと鳥束が何か言ったが、私には聞こえなかった。


「……それ、オレのっスよ」

「………え?」




*

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設定タグ:斉木楠雄のΨ難 , 鳥束零太 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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- 鳥束の可愛さと気持ち悪さがうまく表現されてて最高っす!(褒めてます!)ホントありがとうごΨます! (8月15日 9時) (レス) @page3 id: 5d30facf6c (このIDを非表示/違反報告)
ココアちゃんだよん - 面白すぎて2回も読んじゃいました! (2022年8月21日 20時) (レス) @page33 id: d0534e1594 (このIDを非表示/違反報告)
勇者(クッキーアンドクリーム) - 鳥束君と海藤君推しですー♪ふー、逆に鳥束君に胸揉まれたい (2020年11月1日 12時) (レス) id: 89c1acd712 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - ちょこみんと。さん» ありがとうございます!好きだって言って貰えるのすごく嬉しいです!鳥束いいですよね!! (2020年5月13日 12時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
ちょこみんと。 - 鳥束推しです この話めっちゃ好きです!鳥束との恋愛やばい…読み返してます (2020年5月12日 23時) (レス) id: 98235ac0bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レナ | 作成日時:2020年1月21日 13時

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