幼馴染は霊能力者

2-転校生は霊能力者2 ページ3

*


教室に入ってきた転校生を一目見て、すぐに気づいた。

あの人、だ……。

もう会うことはないと思っていた。
でも…目の前にすると、懐かしい感情が沸き起こる。


彼は軽く自己紹介をする。自分は霊能力者だと。

……あぁ、やっぱり、間違いない。変わっていない。

彼は私には気づいていない様子だった。
あの顔は…たぶん、クラスの可愛い子を探してるんだろう。

彼が席に座ったあと、あちらこちらから、かっこよくない？霊能力者だってー…みたいな声が聞こえる。

うん…まぁ、最初はそうなるよな。
やつは、見てくれだけはいい。


***


休み時間になると、早速、彼-鳥束零太-の周りに人が集まり始めた。

鳥束くんは嬉々とした様子で、「守護霊見てあげるっスよ！」と言っている。

色んな女の子の守護霊を次々言っていた鳥束くんだが、突然入ってきたピンク髪の男の子に気づくと、その男の子に声をかけた。

見たところ別のクラスの人だが、鳥束くんが師匠と呼んでいたので、知り合いだろうか…？

今日転校してきたのに、知り合いがいるなんて、すごい偶然だな…

なんて、私も彼のことを知ってはいるんだけれども。
本人は気づいていないらしいが…


そのまま鳥束くんはその男の子に連れて行かれてしまった。



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