Just do it！【ヒロアカ】 (ページ36)

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お客さんは全員安堵した表情を見せていたが、
犯人にバックを投げつけた時、その瞳は“恐怖”に塗られていた。

私のせいで、切島くんに「暴力」と言うイメージがついたら。

ヒーローとしての私の判断は正しかったのだろうか。
そんな不安が首を締める。

切島くんは私の顔を見た後、力強く両手で私の手を握った。

「Aさん。俺は1人だけじゃ誰も助けられませんでした。
　全員無事なのは、Aさんがいたからです」

『でも私は切島くんに戦闘ばかり任せてしまった、』

「俺は個性的にも、近接戦が得意です。何より……Aさんに信頼されて嬉しかった」

私たちは正義という名のもとに暴力を振るっているのではないか。

雄英に入って、そう思うことが多くなった。

私は卒業したら、本当にプロヒーローとして活動できるのか。
そんな漠然とした恐怖が私を抱きしめ続ける。

いつかはその壁にぶち当たって、争わなくてはいけない日が来るのだろう。

『ありがとう。私も切島くんがいてくれて助かったよ』

今だけはこの浅い考えに、甘い夢に酔っていたい。

そう思ってしまうのは、私の弱さからだろう。

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切島くんは正義心が強いので、
ヴィランとヒーローの違いに苦しむAさんとの対比が書いてて楽しい…

この2人は一番事件に巻き込まれる回数の多いコンビです。