Just do it！【ヒロアカ】 (ページ26)

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過保護【遠形】ページ26

外堀埋められまくったAさんが書きたかった。
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モブ視点

僕には好きな人がいる。

3年A組のA先輩だ。
中学生の頃、雄英の入試で緊張しうずくまる僕に声をかけてくれたとき、

『君と会えるのを楽しみにしてる』ってくれた人。

初恋というには遅すぎたが、それでも特別に変わりない。

彼女の背を追いかけるために個性も外見も内面も全て磨き尽した。
委員会だって個性の内容だって、話す声の音量の平均だって知っている。

自分でも気持ち悪いほど想っているのに。

実際はどうだ。僕のことを覚えていてくれたのはいいが＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿いかんせん、周りが強すぎる！！！

ビッグ3と仲がいいのは知っていた。後輩たちから人気があるのも知っていた。

……しかしこんなにも“くっついている”のは予想外だ。

まるで盗られるのを不安がるかのように、
年中Aさんの横にはビック3か、彼女のクラスメイトがいる。

＜1人でいるところ＞を見たことがないのだ。

彼女の性格上、普通に1人でも行動できるタイプだから……おかしい。

僕と同じような人は他にもいるようで、
一年のヒーロー科の女生徒が話したそうに彼女を眺めているのをよく見る。

どっちが依存しているのか分からないな。
と思いながら、僕は頭を冷やすため水を一気に飲み干した。

『急にごめん！此処でノート見なかった？』

先ほどまで想いを馳せていた人に、急にかけられて肩が跳ねる。

驚きと嬉しさから、振り向いた時、
さっと顔の熱が冷めるのが分かった。

「な、ないみたいです」

『やっぱないのか……急にごめんね』

「A、次は見つかるって。君も探してくれてありがとう！」

隣にいたのはミリオさんだった。彼女と上位を争うほど仲の良い人。

僕を見た時、不思議そうで、どこか”怪しむ“目つきをしたのは偶然なのか。

彼女の親しげな声かけに、少し驚いている様子だったミリオさん。

太陽のようなあの人の曇った表情を見て、僕は察せざる終えなかった。

そして、まだ自分の気持ちに気づいていなさそうなミリオさん。

いや気づいてはいるのだろう。

それでいて“何もわかっていない”風に演じている
ミリオさんを見て、勝てる気がしないとため息をついた。