Just do it！【ヒロアカ】 (ページ25)

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ちょっと良い事【緑谷】ページ25

緑谷視点(顔見知り設定)

「疲れた…」

ランニング終わり、肩で息をしながらそう呟く。

走れる距離もずいぶん長くなったが、
オールマイトのようになるためにはまだまだ足りない。

憧れのヒーローを思い出す度、脳内にちらつくのヴィランの笑み。

それを拭い去るために僕は再び走り出そうとしたが、

「痛っ」

考え事をしていたからか、足を捻って転んでしまった。

どうしていつもこうなってしまうのだろう。

ネガティブな考えに取り憑かれそうになるが、
振り払うようにして、血の流れる足を洗おうと辺りを見渡す。

辺りは家ばかりで水飲み場などは無かった。

一旦家に帰ろうか。

そう思って引き返そうとした時、
すぐそこまで来ていた“報知Aさん”の存在に気がつく。

彼女は最初手を振ってくれたが、
足の怪我を見た瞬間心配したように走ってきてくれた。

『緑谷くん足怪我したでしょ。見せてみて』

「あ、ありがとうございます」

僕の返事を待たず、テキパキと行動する彼女。

ランニング用の重りかと思ったバックからは、
少し大きめの救急セットを取り出した。

そのことを当たり前に行う彼女を見て、麗日さんの言葉を思い出す。

＜私のね、憧れの人なんだ＞

彼女は優しい人だ。
そしてただ真っ直ぐに進むことができる。

僕の憧れの存在でもあると言っても差し違えはないのだろう。

彼女はバックの奥にあったペットボトルで傷口の砂を洗い流し、
数分でガーゼも絆創膏も完璧に処理してくれた。

考えごとをしているうちに終わってしまったのだから、驚きだ。

「ここまでしてくるんですか？」

『菌が入ると後々困るからね。
…よし、出来た。血がだいぶ流れてるから歩いて帰ってね』

「は、はい！」

そう柔らかく笑う彼女に反射的に返事をする。

少し近くなった顔には恐怖も迷いも含まれていなくて。

彼女はきっと、僕が知り合いじゃなくても
同じようなことをしてくれたのだろう。

「頑張らないとな、」

一年と三年の差。

彼女に、オールマイトに追いつくため、
僕は彼女の背を見送った後そう宣言した。

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朝の眠い時間に書いたので支離滅裂かもしれません。