【ユーリ on ICE】銀盤の女王【ユーリ･プリセツキー】

episode37 ページ37

Aside



〜リンク〜



ミラ「A!!長かったわね、何か……A…？」



サーラ「大丈夫？顔色が悪いわ」



A「大丈夫…リリア先生…髪お願いします」



リリア「えぇ…」



こんなの初めて…集中出来ないなんて…
大好きなリンクに上がるのに……全然楽しみじゃない



リリア「行ってらっしゃい」



A「……はい…」



何も…聞こえない
大好きなユーラチカの声も…ミラの声も…何も…



A「…!?」



曲が始まって滑り始めると違和感しかなかった
詰まる息、聞こえない声、集中出来ない頭
日頃の私の感覚だけが頼りだった



A「あれ…」



いつの間にか終わっていた
さっき始まった気がしていた曲が、数秒に感じた
やっぱり可笑しい



ミラ「A良かったよ！」



サーラ「いつも通りだったわね」



私…いつも通りに滑れてた…？
ミラとサーラが言うんだから嘘じゃない…



A「うん……ありがと…」



点数はトップ、抜かれることは無いだろうと思われるくらいの点差
変な感覚に陥り続ける



〜控え室〜



A「…」



曲を聴いても落ち着かない…うるさい雑音にしか聴こえない



「おい」



A「っ…ユーラチカ」



ユーリ「さっきのはなんだ、あんなのどう見たってお前じゃない
曲に入る時の反応も終わった時の反応も可笑しかった、その割りに誰も気付かねぇし…
何があったんだよ、話せ」



どうしよう…ユーラチカにバレてた…
なんて言えば…



A「大丈夫…ちょっと緊張してただけ…」



ユーリ「A」



[ｸﾞｯ]



ユーリ「ちゃんと目を見て言え、何があったんだ」



ユーラチカには…一生勝てない
そう思った瞬間だった

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