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肌寒い
なんていうのは、もう通り越した
冬さえ予感する冷たさが半袖から出た腕を撫でる
『あーあ、五限なんて入れなきゃよかった。』
いつの間にか外は真っ暗で
日が暮れる早さに時の流れを感じる
海人「え、まだ六時前なの？暗っ！」
『よかったー、海人も五限あって。』
海人「うん、一緒に帰れるしね！」
少しだけ
リセットできた気がした
新学期で新しい授業を取って
秋服を買ったり
少し背筋が伸びて
季節の移り変わりに気付けるような余裕
まぁ、多分、廉に全て話せたからなんだろうけど。
けど、やっぱり引っかかる
.
『ねぇ、海人。
あれから紫耀と会ってる？』
あれから私は一度も見てない。
あの日から。
海人「連絡は取ってる、けど…。」
なんか知ってるな、この顔は。
『けど？』
海人「みんなで会おうって言っても
遠慮っていうか、濁されるの。
大学遊びにきなよ、って言っても来ないし。」
一ヶ月近く過ぎるのに
普通の友達だったら、またみんなで会うようになったり
それこそ大学に遊びに来たりするはずなのに
『それって勇太とかも？』
海人「うん、多分。
玄樹とは会ってるみたいだよ。
俺も今度二人で会う！！」
『ふーん。』
みんな揃っては会えなくて個々には会える。
やっぱり、そっか。
絶対原因は私だ。
海人「ねぇ、A。」
『ん？』
海人「Aはどうなの？紫耀。」
『どうって？』
海人「思ったりした？…好き、って。」
あの感情は、紫耀に久しぶりに会ったあの日の感情は
きっと、“好き”ではなかった。
『私ね、すっごい驚いたの。
だって何年振り？って感じだし。
けど、好きとかそういうのとは違うかな。』
海人「じゃあ、戻りたい？六人の時みたいに。」
優しく私の顔を覗き込んで問いかける
.
『…戻りたい、かな。』
あの日のように、また六人で。
ちょっと大人になっちゃったけど
あのキラキラした青春みたいな日々をもう一度味わいたい
それが多分本心。
チラッと見ると満足そうな笑顔を浮かべる海人
海人「俺も、戻りたい。
あの時みたいに。」
『うん。』
いつか、戻れますように。
そんな日がいつ来るかなんて分かんないけど
いつか来ればいいな、って。
海人「だからさ、俺に任せて！」
海人の背中は大きくて
“いつか”は私の中だけだったみたいだ
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Koko(プロフ) - 読んでいて止まらない！ドキドキしてワクワクしてヤバイくらいです。 (2019年2月27日 8時) (
レス) id: 6359401af5 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - MIZUHOさん» MIZUHOさん、いつもコメント頂きありがとうございます。最初から長いお付き合い、本当にありがたく、またとても心強いです。これからも心に響く作品になるよう頑張りますので、是非最後までよろしくお願い致します。またコメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 22時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
MIZUHO(プロフ) - こんばんは。この作品の初めから全て読ませていただいています。読んでいてすごく感情移入？出来るくらい心に響いていつも楽しみにしています。第6弾も楽しみにしています！ (2018年2月26日 20時) (レス) id: 2f213f30c3 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - しのさん» しのさん、コメントありがとうございます。長編作品が故の不安もある中とても嬉しいお言葉ありがとうございます。これからもお付き合いよろしくお願い致します。第6弾は本日中に公開予定です、混乱させてしまい申し訳ありません。また是非コメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 16時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - ぬれおかきさん» ぬれおかきさん、コメントありがとうございます。こちらの手違いで更新にミスがあり、本日中に第6弾の公開を予定しております。混乱させてしまい申し訳ありません。作品、楽しみにしていただいて嬉しいです、ありがとうございます。またコメントもお待ちしてますね。 (2018年2月26日 16時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海羅
| 作成日時：2017年9月20日 15時
