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海人「…！っ、A！」
海人の声が、ぼやける視界を開く
海人「授業終わったよ。
食堂、神たち待ってるから行こっ。」
『ん〜…、眠い。』
高校と変わらず海人は
授業中に寝る私を起こしてくれる
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卒業式のあの日
溢れる涙を拭って私は真っ直ぐ凜ちゃんの元へ戻った
紫耀を追わずに。
頭に酸素がいかなくなるくらい
あんなに涙を流したのは初めてで
もう平気だと
紫耀のことなんて何とも思ってない
紫耀のことなんて
もう好きじゃない。
そう自分に言い聞かせていたことに
あんなにも涙を流さなければ分からない
自分の愚かさに胸が痛かった
きっとあの涙の理由は
どんなにすれ違ったって時がずれていたって
あれは私と紫耀の気持ちが通じ合った瞬間で
けど、あまりに残酷だった
決して私たちは結ばれないんだ、って
ほんの数分の差。
そして私は心に決めたんだ
もう終わりにしよう
前に進まなきゃ。
会えない運命
それがもう、私たちの答えだった
鍵を閉めたはずの気持ちが
誰もいない教室で今まで
溢れて
溢れて
そして空っぽになった
空っぽになった私の心に
もう溢れ出るものなんてなかったけど
もう一度固くしっかりと鍵をかけて
紫耀とお別れをした
今までの決意とは比にならない固い意志が
私の中で芽生えた
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海人「あ、いた！」
勇太「おせぇよ〜。あ、」
.
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岸「A、また寝てたのかよ！」
『え、跡ついてる？』
勇太「いや、超眠そう。」
海人「起こしても全然起きないの、A。」
広い大学で何人か友達もできたけど
結局居心地のいいメンバーで集まってしまって
岸「おい、A！今日廉来ないの？」
ある日勇太が連れて来た岸くんも
私たちに混ざるようになった
岸くんはお調子者で元気で素直
高校ではいなかったムードメーカー的存在
『あ、携帯見てなかった。』
岸「早く、早く。連絡しろ！」
『岸くんがすればいいじゃん〜。』
岸「俺が呼んでも来ねぇだろ、廉は。」
大学によく遊びに来る廉といつの間にか意気投合して
まるで高校から一緒みたいに
自然と岸くんは私たちに溶け込んでいた
広いキャンパスを吹き抜ける風に
少し夏の匂いを感じる
私たちは大学二年目を迎えて
廉と付き合って
三年が経とうとしていた
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ゆゆゆ(プロフ) - 絶対紫耀くんだと思ってたら違った〜！からの紫耀くんでもう騙されました！！(笑)すれ違いが凄い… (2022年8月30日 2時) (
レス) @page30 id: 2170580ec5 (このIDを非表示/違反報告)
songon100(プロフ) - 1から3まで一気に読ませていただきました！もう寝ないと！笑 続き、読みたくてたまりませんが楽しみは明日に。 (2019年8月26日 0時) (レス) id: 728b8df14f (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - ありさんさん» ありさん、コメントありがとうございます。息抜きに楽しみにしてくださってるなんて、とても嬉しいです！これからも読者の皆様の楽しみになれる作品になれるよう、頑張りますのでよろしくお願いいたします。テスト、頑張ってください！またコメントもお待ちしてますね。 (2017年9月8日 0時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
ありさん - とっても面白いです！テスト期間中のいい息抜きになっています。これからも楽しみにしています！頑張ってください！！ (2017年9月7日 22時) (レス) id: 7b2491b467 (このIDを非表示/違反報告)
海羅(プロフ) - ゆみかさん» ゆみかさん、コメントありがとうございます。読者の方々の作品への感想や更新を待ち望んでいただいてることをコメントをいただくことで私に届くのでとてもありがたく思っております。これからもよろしくお願いいたします。またコメントもお待ちしてますね。 (2017年9月6日 23時) (レス) id: 3f3c8daa7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海羅
| 作成日時：2017年6月25日 23時
