1話 喧嘩 ページ2
Aside
放課後、私は隣の席に座っている幼馴染に声をかけた
A「ねえ…新一…」
隣の席で本を読んでいた新一は本から目を離し、私に目を向けた。
新一「どうしたんだよ、A」
そう言って優しく微笑む彼に鼓動が高鳴る。
A「あの…あのね…明日って…何か予定ある…?」
やっとの思いで告げたこの言葉、胸がドキドキと高鳴る。
新一の顔が直視できなくなり、少し上目遣いになりながら新一の返答を待つ。
新一「…悪い…」
A「っ‼‼」
新一「明日は、蘭と遊園地に行く予定があって…」
その言葉で、私の感情が爆発した。
私は新一と二人だけで出かけたことなどない。それなのに新一と蘭はいつの間にかそんな予定を立てていたのか…私に内緒で…
A「…どうして…」
私の目尻から、大粒の涙が流れた。
新一「…A…?」
新一が私の顔を覗き込み、驚いたような顔をする。
それはそうだろう、今まで私が新一の前で泣いたことなどなかったのだから。
A「いつもいつも…あなたは蘭のことばかりじゃない‼‼‼」
新一「っ…A…俺は…お前のことが…‼‼」
A「そんなに蘭のことが好きなら…素直にそう言えばいいじゃない‼‼‼」
そう叫んだ私は、教室のドアを荒々しく開けて、外に飛び出した。
雨が降っているが、そんなことは気にしない。ただひたすら走り続けた。
気が付けば、今私がどこにいるのかわからなかった。
でも、そんなことは気にしない。…いや、そんなことを気にしている余裕などなかった。
走り過ぎたようだ、喘息による発作が起きた…息が苦しくてその場に座り込んだ。…そんな時…
???「おい⁉ 大丈夫か⁉」
学ランを着た男の子が、走ってきた。
ただの発作だから大丈夫、と言いたかったが、今の私にそんな余裕はなかった。
???「くそ…」
男の子は軽く舌打ちをすると、来ていた学ランを私にかぶせた。
そして、私をおぶると、その男の子は走り出した。
男の子の声、新一の声に似てるなあと思いながら、私はその男の子の体温を感じていた。
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フランドール(プロフ) - 返信は遅くなるかもですが、他にもなにか気になった点があったらジャンジャン書いてください!! (5月25日 20時) (レス) id: d5ba8a8e0b (このIDを非表示/違反報告)
フランドール(プロフ) - 結歌さん» ご指摘ありがとうございます!!5話については、完全に私のミスです!!ごめんなさい!!14話については睨めつけると書いてねめつけると読みます。私的には睨みつけるよりもこっちの言い回しのほうが好きなのでこうしていたんですが、分かりにくくてごめんなさい!! (5月25日 20時) (レス) id: d5ba8a8e0b (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - また続けてのコメントですみませんm(._.)m これ正しくは白馬を睨みつけるように見てではないんでしょうか? (5月25日 17時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - 続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 14話 嫉妬のここの部分 なぜがイライラしてきた俺は白馬を睨めつけるよう見してみて「そうかよ」と冷たく言い放った。するとなぜか白馬は声をあげて笑い出した。 (5月25日 17時) (レス) @page15 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結歌 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 5話 後悔のここの部分 明日だって、私が都大会に優勝したからという建前 これ正しくは都大会で優勝したからではないんでしょうか? (5月25日 17時) (レス) @page6 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フランドール | 作成日時:2019年12月7日 20時