天才は今日も音を彩る2【アイナナ】

52話 ページ5

壮「少し壁になって」

環「壁？どうやんの？手広げんの？上げんの？それともジャンプする？」

「目立つことはしない方がいいかな…」

そんな私たちをよそに、向こうで誰かが話している。

「壮五さん、どうして隠れてるんですかね？」

壮「実は＿＿＿＿＿＿＿＿」

壮五さんは、全部教えてくれた。

「そう、だったんですね…。FSCの会長は、壮五さんのお父さん…」

壮「はい…。でも、音楽の活動をするって言ってもう縁を切られてます…」

縁を、切った…。

なんだか、自分を見ているようで何とも言えない気持ちになった。

「大丈夫…ですか？」

壮「大丈夫ですよ。今、とても充実しているので」

壮五さんは、そう言っていたけれど………

家族と縁を切るのは辛いことだと思うから…

2人の関係が戻ることを心に願った＿＿＿＿。









・









「えっ…、断った？」

事務所に帰ってきて、衝撃的なことを聞いた。

紡「はい。大和さんに『Mission』の映画のオファーがあったんですけど、断られました…」

「えぇ、確かあれRe:valeの千さんも出てる有名なドラマの映画版だったよね？」

紡「はい。メンバーの皆さんも説得しようと試みたのですが、大和さんは受けないとの事でした…」

「えぇ…、なんでだろ…。…千さんが嫌、、とか？」

紡「ええ、そんなまさか……」

あるわけない…よね？

「まあ、本人がいいよって言わない限りは無理やり出すことなんで出来ないし、今は、出来ることを頑張ろ」

紡「はい！」

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