天才は今日も音を彩る2【アイナナ】

80話 ページ38

陸｢………！？｣

百｢…あ…｣

千｢…モモ？…｣

百｢声が……。……歌おうとしたら、声がでない…｣

｢えっ…｣

声がでない？？

陸｢…百さんの、声が…！？｣






その日、何度テイクを重ねても、百さんの歌声が聞こえることはなかった。

やむをえず、音をテープで流して、歌った振りをして、収録することになった。

ゲストもスタッフも、驚きを隠せなかった。





このタイミングで声が出せなくなるなんて…

まるで、ゼロが自分の曲のカバーを嫌がってるみたいだ＿＿＿＿。









･









陸｢百さん、どうしたんだろう。…大事ないといいけど…｣

一｢そうですね…｣

大｢知ってるか？らくがき。あれのせいかもしれないな…。歌を返せっていう…｣

三｢ゼロの曲を返せって意味なのかな。Re:valeはあんなに人気があるのに、それでも反発が起こるんだな…｣

ナ｢大事なもの、大事なこと、やりたいこと、守りたいもの…。みな、違いますから｣

｢……｣

陸｢IDOLiSH7は、何を望まれてるんだろう…｣

一｢あなたがセンターに、戻ってくることですよ｣

陸｢そんな事ないよ…。一織がいいっていう人はいっぱいいる｣

三｢オレがMCじゃない方が、いいんじゃないかな…｣

大｢何言ってんだ。お前以上に、うまく喋れるやつなんかいないだろ｣

ナ｢そうですよ。ミツキ｣

三｢でも、ファンの子は望んでないよ｣

陸｢それを言ったらオレだって…｣

｢……そんなことを言わないでください。｣

三｢A…｣

｢みんなはやれることをやればいいんです｣

大｢そうだぞ？MEZZO"のデビューだって、最初は誰も望んでなかったじゃないか。俺らも、アイツらも、ファンもだ。だけど、今は何とかなってる。なんとかやって来たろ、俺達は…｣

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