Send your feelings (ページ44)

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勇気を出してページ44

～夏喜side～

今日はいよいよテスト！いつもより少しだけ早く起きて部屋で支度をしていた。

ネクタイを締めているとお母さんに呼ばれてドアを開ける。

母「ちょっと夏喜～！お友達きてるよー！」

堀「え～？」

誰だろうと思って玄関に行くと、目の前にはAが立っていた。

「夏喜くんおはよう！」

堀「おはよ…、え！なんでAいるの！？」

「だって今日テストだし、絶対に受かってほしいから、登校がてら復習でもするかなーって思って来ちゃった！」

来ちゃった！って可愛いかよ！

堀「ありがとう。すぐ支度するからちょっとまってて！」

ダッシュで部屋に入り、髪の毛などをいつもより念入りにセットする。

母「あんたも変わったねえ。」

堀「そう？行ってくる！」

カバンを持って急いで部屋を出た。

堀「お待たせ！」

「ん！行こー！」

2人で並んで単語などを復習しながら学校に向かう。

今日の分の確認が一通り終わった。

「今日はこれで大丈夫だよ！頑張れ！」

堀「来てくれてありがと。全部Aのおかげだよ。」

「そんなぁ！こっちだって得してるのに！」

キラキラした笑顔を見て、勇気が湧いてきた。言うチャンスは今だと思った。

堀「テスト終わったらさ、お礼したいから2人で出掛けない？」

遂に言ってしまった。いや、言えた。

「いやー、嬉しいけどさ、わざわざ気を使わなくてもいいのに～！」

堀「いや、これは俺が発端なんだし、ちゃんとお礼させて？」

本人ががっつり拒否してるわけじゃなかったから、頼み込む。

「ほんとにいいの？」

堀「もちろん！」

「じゃあ行きたい…な？」

自分の顔がパァァっと明るくなる感覚。顔が緩まないようにキュッと引き締める。

堀「ありがと。じゃあ土曜日空いてる？」

「うん！空いてるよ！」

堀「じゃあその日にしよ。時間とか色々後で送るから。」

「分かった！夏喜くん、取り敢えずはテストがんばれだね。笑」

堀「頑張ります…。」

「大丈夫だって！あんなに教えたんだから！自信持って！」

Aに背中を軽く叩かれて元気が入った。

堀「じゃ、そっちも頑張れよ？」

「当たり前！じゃーね！」

手を振ってお互いの教室に入った。