Send your feelings (ページ5)

今日:13 hit、昨日:35 hit、合計:156,932 hit

▽ ページ5

・

颯「みんな好きなんやよ。Aちゃんの事。」

堀「…やっぱりそうか。」

ひょっこりとやってきた颯太は同じサッカー部で生徒会長も務めている。

颯太はとにかくモテていて、いつも校庭には颯太ファンがいる。そして成績優秀で話しが面白くてとにかく完璧って感じ。

颯「ええの？このままじゃ、Aちゃん、どっかのやつにとられるかもよ？」

Aちゃん、裏ではとんでもないぐらい人気やもんな。って言ってくる。

そう。あいつは男子にめちゃくちゃ好かれている。誰にでも優しいし、優秀で、笑顔が可愛くて、良いところが頭の中にたくさん浮かんでくる。

堀「別に…ってか何で俺が好きな前提？」

颯「え？堀夏くんは好きやないの？Aちゃんのこと。僕てっきりAちゃんのこと好きなんやと思ったったわ。」

キョトン顔であざとく返してくる颯太。これで本音を引っ張ろうとしてるらしいけど、生憎俺には効かない。

堀「だから言ってるだろ。俺、誰にも興味ないって。」

颯「ふーん。なんや、つまんないなぁ。」

颯太はいつも俺の心を見透かすようなことを言ってくるから、正直いつもハラハラする。

堀「ってかさ、そう聞いてくるけどお前m…」

勇「おーーい！お待たせ！早速始めるぞーー！」

鍵を持った勇征が走ってきて、話しを止められてしまった。

堀「あ…。」

颯「その話しはまた今度な。」

俺の横を通り過ぎる時にさらっと言った言葉。

急いで振り返ると、颯太は勇征とメニューの確認をしている。

別にこの気持ちがバレたくないって訳じゃないけど。

ただ今の関係が壊れるのが怖いんだよ。

…叶わない恋だって、分かりきってるから。