Send your feelings (ページ38)

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お兄ちゃんだけどページ38

～澤夏side～

颯太が部室を出て行った後、慧人の様子が少しおかしい。体育座りで足に顔を埋めながら震えている。

澤「慧人？」

背中をさすりながら優しく問いかけると慧人は顔をグシャグシャにしながら泣いていた。

慧「ｸﾞｽｯ、ﾋｯｸ、、(つ～＜)･ﾟ｡」

澤「え！？慧人大丈夫！？」

慧「…ﾌﾙﾌﾙ」

首をぶんぶん横に振って、NOサインを出す慧人。それを見て立とうとした世界先生が座り直す。

世「…今度はこっちの相談に乗ってあげないとだね。澤夏もうちょい付き合える？」

澤「もちろんです。」

世「取り敢えず、泣いている理由だけ教えてもらえる？それをちゃんと聞かないとなだめるのも、答えるのも出来ないからさ。」

慧「はぁい……」

慧人は頑張って涙を堪えながら話し始めた。

慧「僕とAは家族で双子で…ずっと一緒にいると思ってて、、でも彼氏とか出来たら僕の所から離れちゃうんじゃないかと思うっと、嫌でっ。」

しゃくりあげて言葉をつまらしながらも話してくれる慧人。

世「うんうん。」

世界先生は優しい顔をしながら相槌をうっている。

慧「Aのことはずっと、お兄ちゃんだけど大好きっ、で何で妹を取られなきゃいけないんだろうって…」

初めてちゃんと聞いた慧人の気持ち。兄妹での恋愛なんて聞いたことはなかったけど、慧人の気持ちがほんとって事だけはひしひしと伝わる。

慧「Aが離れてくなんて僕考えられないのに…」

話し終わってワッと泣き出す慧人に俺はただ背中をさすることしか出来なかった。チラリと世界先生の方をみると難しい顔をしている。

世「そんだけ慧人もAのこと好きなんだね…。」