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お父様を見るチーノの冷たく敵意を剥き出しにするような目。彼と関わった２年という短いような長いような日々では見ることがなかった瞳
『…ちー、の……』
ci「…ｱﾊﾊｯ 俺、A様のそんな顔初めて見れました。らっきー」
そう言って笑うチーノに私は…自分がどんな顔をしてるのかも分からないまま、次に出す言葉が見つからなくて。かける言葉も分からなくて
でもチーノが私を見る瞳は、私の名前を呼んで私に笑いかけてくれるあの優しい瞳のままだった
gr「…で、だ。」
「ﾁｯ」
gr「クランウェル嬢は俺がここにいる理由…いわば俺たちの目的が聞きたいということだな？」
グルッペン様は視線をお父様に向けたまま、先程の話を投げ掛けてくる。私は少し自分の意思に迷ってから小さく頷いた
gr「まぁ、目的は幾つかあるが…まず一つ目だ。ルイス国王、貴方がわざわざ国民に法螺を吹いてまで我々に対する悪評を広め、我が国に戦争を仕掛けた理由が知りたい」
その問いに対し、グルッペン様の威圧的な様子にもお父様は以前と怯えた様子はなく強気な姿勢で答える
「俺が広めた悪評？ﾊｯ なんの事だか検討もつかん。そちらこそ俺が法螺吹きだとかいう変な言い掛かりをつけるのは辞めて頂きたい」
ci「あぁ。言っておきますけどシラ切ったって無駄ですよ、俺がぜーんぶ国に報告したあとなんで」
グッとチーノの言葉でお父様の表情は固まり、喉に何かがつっかえたように言葉がつまっている
だがそれも長くは続かずに堰を切ったように口を開き、喋り始めた
「法螺を吹くも何も全て事実だｯ！貴様ら我々国はAの心を利用してクランウェルを、俺の国を奪おうとしただろう！？」
gr「ふむ…我々がクランウェル嬢の心を利用したという根拠は？」
「Aに１番近い立場にいたチーノ、貴様…グルッペン・フューラーの唐突な婚約の申し込み。極めつけには生誕祭でゾムという男がAのことを誘惑していた！証拠だってある！！」
話の筋が通っていないわけではなかった。所々に真実もあるのだろう、だからこそ真っ向からグルッペン様は否定しようとしてこない
……けれど、私は見てしまった
gr「…ﾆﾔ」
『……！』
グルッペン様が不敵に、狂気的に、自身の“紅い”瞳をギラつかせながら笑うところを
gr「たしかに我が国はクランウェルを狙っていた。それは事実だ、認めよう。だが…」
そんな彼はカツ、カツ、と少し高さのあるヒールを鳴らしチーノに捕まったままのお父様の前まで歩いていった
gr「それ以外はハズレだ」
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名無し - 皆さんの魅力を引き出す素敵な作品ですね！ストーリーの構成や展開、比喩や日本語の使い分けに心を打たれました。そして続編に行くタイミングが絶妙でより続きに興味を引かれました。まだ続編があるのにも関わらず、コメントしてしまいすみません。お返事は結構です。 (7月20日 21時) (
レス) @page50 id: 0a21e3f2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - NikaRaysさん» ありがとうございます！わ、分けるほどの文才なんて私にはございませぬですよ…しかも天才だなんて…！？全員の魅力をきちんと引き出せているのなら幸いです！これからも是非ともよろしくお願いします〜 (2022年7月22日 20時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
NikaRays - 好きです。文才分けてください。そして大好きです。全員の魅力を最大限に引き出している。天才ですね、好きです (2022年7月21日 13時) (レス) id: 6125a03033 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - おーいgrさん？cn絶対許さへんで？私も許さへんけど…… (2022年5月23日 5時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ｸﾞｱｯついに言った、言ったぞ!!やっべぇ心臓が発作おこしちまうぜ。(テスト明けと大会二日連続で眠くて頭おかしいです。) (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レッドウルフ
| 作成日時：2021年11月26日 22時
