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現在時刻、約午前１１時。いつもの私ならば何かしらの授業を受けている時間だ
けれど今日は違う
「前線に兵を追加しろ、後方は少数でいい。余った奴らは物資供給班に回せ。口を動かす暇があるなら手を！足を！全力で動かせｯｯ！」
「「「ハッ！」」」
王宮広間にて、我が国の軍へと直接指示を送るお父様の隣にお母様と共に座っている
「A、ルイスの姿を…いえ我が国クランウェルの王の姿をよく見ているのですよ」
『…はい。お母様』
お父様とお母様の国民へ向けたあの宣言から数日後…日時にすれば西暦１×××年 〇月×日。
《クランウェルは我々国へ宣戦布告を提示した》
戦線は意外にも拮抗し、現在は“我々国北西部”にて戦士たちによる戦闘が行われている
「ルイス様、１番隊及び３番隊が我々国２師団を討伐致しました！！負傷者は３０名ほどです！如何なさいますか！」
「ならば最前線をそのまま前進させろ！負傷した者は現在地点に待機だ。我々国に反撃の隙を与えるな」
「は！了解しました！！」
騎士から同じような報告を聞くのはこれで何度目になっただろう
前線進行。それはクランウェルが有利にこの戦争を進めることが出来ている証拠だ
この場にいる全員の顔に勝利の兆しを見たからか余裕が見え始める、お父様の表情もどこか満足そうに笑っている
だが…
(何か、おかしい。)
そんな中で１人私はどこか不安感を抱いていた
この戦争、あまりにもクランウェルに上手く行きすぎているような気がしてならない
『申し訳ありませんお母様。私から一つ質問よろしいでしょうか』
「…何かしら。」
『あの…我々国には十数名の幹部が居りましたが、現在その彼らを何名我が軍は戦闘不能にすることが出来たのでしょう』
隣でお父様を眺めながら微笑むお母様へ尋ねた私の問いは、お母様が近衛兵に尋ねたことによって空いた数秒の間のあとに答えられる
「この戦争を開戦してから数日経ったけれど、未だ幹部らしき人物を見た報告は一つもないそうよ。私達に恐れをなして全員で城に籠って怯えているんじゃないかって話らしいわ」
「ふふっ ちょっと可哀想ね」と、まるで我々国の幹部である彼らを馬鹿にしたように笑うお母様はどこか妖美で美しい
そんな自分の母親を見た私は…
『………ｯ』
背筋に恐ろしいほどの寒気が走った
今の言葉、お母様は本当にそう思っているのだろうか。それに何も反論しないお父様もお母様の言葉に異論ないのだろうか
本当にそうならば、２人は…
(油断、しすぎではないか)
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名無し - 皆さんの魅力を引き出す素敵な作品ですね！ストーリーの構成や展開、比喩や日本語の使い分けに心を打たれました。そして続編に行くタイミングが絶妙でより続きに興味を引かれました。まだ続編があるのにも関わらず、コメントしてしまいすみません。お返事は結構です。 (7月20日 21時) (
レス) @page50 id: 0a21e3f2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - NikaRaysさん» ありがとうございます！わ、分けるほどの文才なんて私にはございませぬですよ…しかも天才だなんて…！？全員の魅力をきちんと引き出せているのなら幸いです！これからも是非ともよろしくお願いします〜 (2022年7月22日 20時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
NikaRays - 好きです。文才分けてください。そして大好きです。全員の魅力を最大限に引き出している。天才ですね、好きです (2022年7月21日 13時) (レス) id: 6125a03033 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - おーいgrさん？cn絶対許さへんで？私も許さへんけど…… (2022年5月23日 5時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ｸﾞｱｯついに言った、言ったぞ!!やっべぇ心臓が発作おこしちまうぜ。(テスト明けと大会二日連続で眠くて頭おかしいです。) (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レッドウルフ
| 作成日時：2021年11月26日 22時
