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同日_ 場所、我々国 領地。
春うららかと言っていい風が吹き、暖かい太陽が木々の緑の間から地面を射すのんびりとした森の中
そんな風景にまるで似合わず、黄色のオーバーオールを着た男が右から左へと物凄いスピードで森を走り抜けていく
男はふと自身の耳につけているインカムが光を点滅させていることに気づき応答ボタンを押した
《…ｻﾞｻﾞｯ ぉ……ぉい！聞こえとるなら返事せぇよ！コラァ！！》
「あ"っ！？」
だが思いのほか…いや、男にとってはわかってはいたが通信先の男の声が異様に大きく鼓膜がキーン…と痛む
思わず顔を顰めながら、男はそれに応えた
「うるッさいねん“ロボロ”！んなデカい声出さんでも充分聞ことるわ」
rbr《声デカくしたんはお前が全っ然インカムに反応せんからや！！ったくもー》
ぷんすこ、という音が似合うような怒り方をする男…ロボロは森の中を走り続ける男に溜め息を吐き出しながら、気を取り直したように口を開く
rbr《ほら、早よ現状報告せえ》
「敵影数 約１２。後ろのはシッマが行った」
rbr《了解。》
そう言って簡単に現状報告を済ませれば、淡白な返事が返ってきて数秒かのラグが生じてから再びロボロの声がインカムから聞こえ始める
rbr《…よしＯＫ、確認取れた》
「そんじゃ、もうコイツら
rbr《んなわけあるかｯ！オスマンらが“お話”するためにお持ち帰りや》
「えー、不完全燃焼やん…」と不満の声を出す男にロボロは少し間を置いて何かを思案した様子を見せてから、いつもより少し高めのトーンで喋り出す
rbr《あ、もしかして素人相手の手加減の仕方わからんくなったとかぁ？》
「は？」
rbr《しゃーないなぁ、わかった。残りはコネさんにでも任せてお前は帰ってき》
苛立ちを顕にした男の額にうっすら浮き出る血管がブチッと切れた音がする
それとほぼ同時にこの男から逃げていた奴らの姿を捕えた。その刹那…男は“ダッ”と足を踏み込んで更に加速した
「くっ、来るなｯ！！」
「えぇー…そんな言われたら、行きたくなるやん…かっ！！」
男は自分の言葉の最後の１文字を合図に、惨めにも泣き叫ぶ男の１人へ自慢の武器である“シャベル”を真一文字に振り回した
「はっ、雑魚乙」
rbr《…なんや、出来るやん》
「何言ってんねん」
どこか小馬鹿にしながらも感心したように呟くロボロに、男は言った
sha「このシャオロン様なら余裕やわ！」
ロボロはインカム越しにつくづく思う。コイツは本当に扱いやすい男である…と
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名無し - 皆さんの魅力を引き出す素敵な作品ですね！ストーリーの構成や展開、比喩や日本語の使い分けに心を打たれました。そして続編に行くタイミングが絶妙でより続きに興味を引かれました。まだ続編があるのにも関わらず、コメントしてしまいすみません。お返事は結構です。 (7月20日 21時) (
レス) @page50 id: 0a21e3f2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - NikaRaysさん» ありがとうございます！わ、分けるほどの文才なんて私にはございませぬですよ…しかも天才だなんて…！？全員の魅力をきちんと引き出せているのなら幸いです！これからも是非ともよろしくお願いします〜 (2022年7月22日 20時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
NikaRays - 好きです。文才分けてください。そして大好きです。全員の魅力を最大限に引き出している。天才ですね、好きです (2022年7月21日 13時) (レス) id: 6125a03033 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - おーいgrさん？cn絶対許さへんで？私も許さへんけど…… (2022年5月23日 5時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ｸﾞｱｯついに言った、言ったぞ!!やっべぇ心臓が発作おこしちまうぜ。(テスト明けと大会二日連続で眠くて頭おかしいです。) (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レッドウルフ
| 作成日時：2021年11月26日 22時
