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ﾁｭﾝﾁｭﾝﾁｭﾝと鳥の囀る声が聞こえる、薄らと目を開ければ光が差し込むことから朝が来たことがわかった
現在時刻 午前６時
ｺﾝｺﾝ
「お嬢様。お目覚めでしょうか」
『…どうぞ』
「失礼します」
今日もいつもと変わらない日常が過ぎていく。私にとって“いつもと変わらない”日常が
あの夜から、お父様はファラム宰相について何も触れなかった
一つの話題として話に出すこともなければ、ましてや死んだ…なんてことは一切聞かない
私はあの状況を夜に部屋を勝手に出た上“盗み”見ていた為、自分から何かお父様に言えるわけも無く何の変哲もない日々がまた過ぎていく
他になにか気になる点といえば、私とグルッペン様の婚約の話があまり進んでいない事くらいだろうか
(…お父様は何をお考えになっているのかしら)
私には到底理解出来るはずもない…と、考えること自体を何時からかやめていた“両親の考え”をこの数日よく読み取ろうとしてしまう
“操り人形” “お父様の発言” “気配”…きっと、私の盤上で
だが…私は敢えてその駒を進めていない、進めることそのものを拒否している
その答えを知ってしまった時…私は、なんの為にこれ迄生きてきたのかさえも分からなくなってしまいそうだから
だから私はあの夜に知ってしまった事実にも蓋をする。蓋をして見ないふりを知らないふりを続けるのだ
「お嬢様、お支度が終わりました。専属執事が参りますのでそれまでお待ちくださいませ」
『…ありがとう』
「失礼します」
メイドが部屋を出ていくのを見送る。支度が終わったあとは“いつも通り”にチーノが来るのを待つだけだ
現在時刻 午前６時５０分
『？いつもより遅い…』
朝食は７時１０分にいつもお父様とお母様の３人で食べ始める。なので、いつも４５分程にはチーノが迎えに来ているのに
この時点で、既に私の“いつも通り”ではなくなっていたことに気づけばよかった
現在時刻 午前７時
チーノが未だに来ない。城の中と言えども１人で出歩くことは推奨されていないが、このままではお母様に確実に怒られてしまう
『…行く、しかないよね』
そう思い、扉に手をかけようとしたその時_
ｶﾞﾁｬｯ！
礼儀であるノックもせず、いきなり私の部屋の扉が大きく開かれた
入ってきたのはこの国の“騎士”の１人
「ご報告します」
『！』
どうやら…神は私の事が嫌いらしい
チーノ・ガオナァが国を裏切りました
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名無し - 皆さんの魅力を引き出す素敵な作品ですね！ストーリーの構成や展開、比喩や日本語の使い分けに心を打たれました。そして続編に行くタイミングが絶妙でより続きに興味を引かれました。まだ続編があるのにも関わらず、コメントしてしまいすみません。お返事は結構です。 (7月20日 21時) (
レス) @page50 id: 0a21e3f2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - NikaRaysさん» ありがとうございます！わ、分けるほどの文才なんて私にはございませぬですよ…しかも天才だなんて…！？全員の魅力をきちんと引き出せているのなら幸いです！これからも是非ともよろしくお願いします〜 (2022年7月22日 20時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
NikaRays - 好きです。文才分けてください。そして大好きです。全員の魅力を最大限に引き出している。天才ですね、好きです (2022年7月21日 13時) (レス) id: 6125a03033 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - おーいgrさん？cn絶対許さへんで？私も許さへんけど…… (2022年5月23日 5時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ｸﾞｱｯついに言った、言ったぞ!!やっべぇ心臓が発作おこしちまうぜ。(テスト明けと大会二日連続で眠くて頭おかしいです。) (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レッドウルフ
| 作成日時：2021年11月26日 22時
