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たった一度の失敗、けれどもそれが命取り
『はっ、はっ、はっ、、、』
気づいたらいつの間にか自室へと帰っていた
白湯を飲むという当初の目的からいつの間にこうなってしまったのだろう
素早くベッドへと潜り込み、手や足が不自然に冷えた自分の体を暖めるように、周りの世界を遮断するように毛布を頭から被る
人が、死んだ。数時間前まで生きていた人が、誰よりも信頼していたであろう人物に…私の父親に殺された
(なんで殺したの？なんで？？)
ファラム宰相はお父様の右腕の１人だと記憶してた。それは他でもないお父様自身がかつて仰っていたからだ
「ファラムは俺の優秀な部下だ」と
そんな人をあんな…
“「………」”
“「ﾁｯ 汚れたな」”
あの、まるで穢らわしいとでも言ったような目。私には“まだ”向けられたことの無い冷たい瞳
『あん、な…簡単に』
私は、お父様のことが好きだ
どんなに厳しく、どんなに冷たく接し続けられてもそれが“愛”だと思っているから。一国の王としていつも国民のために務め、国の為に生きていく父親を尊敬もしていた
そう。いつもお父様は国の為、国民の為、に、私たちの幸せの為、に…
“「俺の優秀な部下」”
“「俺の国にとって」”
“「俺の……」”
(あ…れ……？)
たった一つの小さな疑問。それは自分自身が思うよりずっと的を射ていて、連鎖的に考えが纏まっていってしまう
『お父様の、為…？』
思えばお父様の台詞の頭にはいつも「俺の」という部下を、国を、まるで私物と化すような一人称が付いている
けれどそれでも別に間違っていることではない、この国の王はお父様だ。何も間違っていることなどない
でもっ、
『…』
私の尊敬するお父様とは、クランウェルの王とは、あまりにもかけ離れていて
その私の憐れな考えがあまりにも…先程のお父様と酷似しすぎていて
それが真実だと言われているような気がして
『嘘よ、嘘に決まって………ｯ、』
頭を殴るような衝撃を収めるために惨めにも自己暗示をかける私、けれど思考がまったく精神と連動などしてないらしい
あぁ、なんで、気づいてしまったんだ
“「お前は“アイツ”と違って替えが効くんだ」”
目の前で起きてるいることに追いつくのが必死で深くその意味を理解してなかった
…したく、なかったのかもしれない。今でも私の馬鹿な勘違いであって欲しいと願っている
『“アイツ”って…わた、し…？』
そこまで考えると、私の頭は遂にキャパシティを超えてしまったらしく夢の世界へと誘われた
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名無し - 皆さんの魅力を引き出す素敵な作品ですね！ストーリーの構成や展開、比喩や日本語の使い分けに心を打たれました。そして続編に行くタイミングが絶妙でより続きに興味を引かれました。まだ続編があるのにも関わらず、コメントしてしまいすみません。お返事は結構です。 (7月20日 21時) (
レス) @page50 id: 0a21e3f2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - NikaRaysさん» ありがとうございます！わ、分けるほどの文才なんて私にはございませぬですよ…しかも天才だなんて…！？全員の魅力をきちんと引き出せているのなら幸いです！これからも是非ともよろしくお願いします〜 (2022年7月22日 20時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
NikaRays - 好きです。文才分けてください。そして大好きです。全員の魅力を最大限に引き出している。天才ですね、好きです (2022年7月21日 13時) (レス) id: 6125a03033 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - おーいgrさん？cn絶対許さへんで？私も許さへんけど…… (2022年5月23日 5時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ｸﾞｱｯついに言った、言ったぞ!!やっべぇ心臓が発作おこしちまうぜ。(テスト明けと大会二日連続で眠くて頭おかしいです。) (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レッドウルフ
| 作成日時：2021年11月26日 22時
