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「なぁファラム、お前に国が他より強者であり続ける為に必要なことがわかるか？」
唐突なお父様の問いにファラム宰相は考えを逡巡させるような素振りをするも、先程までのお父様の威圧からくる恐怖もありなかなか言葉が出てこないらしく答えられない
その事をわかっているのか、お父様はファラム宰相に対する怒りを増す様子もなく言葉を続けた
「それはな、いかに国の“弱点”を相手に晒さずに自分は強者であるという威勢を貼り続けられるかだ」
(弱点…)
その台詞には聞き覚えがあった。覚えどころか私が予てより両親から言われていた台詞だった
“「弱点なんて見せてはダメ、その為には弱点など作るな」”と。幼い頃から言われ続けてきたその言葉に従い私は自分なりの努力をしてきたつもりだ
「その“威勢”を真にする為に武力、財産、名声などの目に見えるものを用意する。だから俺は常日頃から俺の国の為にの有能な“駒”を欲しているんだよ」
ドアの僅かな隙間から見えるお父様はコツ、コツと彼らの息だけが響く部屋に靴の音を鳴らしファラム宰相の目の前まで歩いていった
「さぁ、ここで問題だファラム」
__その片手には銃を未だ携えて。
「今のお前は…俺にとって、俺の国にとって他国から“弱点”といわれても仕方がないんじゃないか？」
「ﾋｭｯ…」
「あぁは言ったが、お前は“アイツ”と違って替えが効くんだ。慎重に言葉を選んで答えろよ」
彼は、ファラム宰相は今、絶大なる力の前に跪いているにすぎない。そして問われてる…いや、試されているのかもしれない
お父様にとって、クランウェルにとって、これから彼は利用する価値があるかないかを
「わ、わた、私…は、私はまだ、国王陛下のお役にたてますｯ！決してこの国の弱点などにはなりませぬｯ！！」
「…具体的には？お前をまだ俺が宰相として使うメリットを言ってみろ」
「な、なんでも致しますｯ、此度のような失敗は絶対に致しませんｯ…！何事にも最上の結果を我が主君に献上してみせましょう！どうかっ、どうか私にもう一度宰相としての機会をｯ…」
「……いいだろう」
私の考えが、浅はかだったとしか言いようがない
「俺の駒として、せいぜい役に立て」
___銃声、一つ
『〜〜〜ぁ、』
お父様は懺悔するかのようなファラム宰相に手に持つ銃から弾丸を放った
そう、彼の
“心臓”へ向けて
「………」
「ﾁｯ 汚れたな」
お父様は、ファラム宰相を“試す”つもりなど最初からなかった
最初から…殺すつもりだったのだ
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名無し - 皆さんの魅力を引き出す素敵な作品ですね！ストーリーの構成や展開、比喩や日本語の使い分けに心を打たれました。そして続編に行くタイミングが絶妙でより続きに興味を引かれました。まだ続編があるのにも関わらず、コメントしてしまいすみません。お返事は結構です。 (7月20日 21時) (
レス) @page50 id: 0a21e3f2e5 (このIDを非表示/違反報告)
レッドウルフ(プロフ) - NikaRaysさん» ありがとうございます！わ、分けるほどの文才なんて私にはございませぬですよ…しかも天才だなんて…！？全員の魅力をきちんと引き出せているのなら幸いです！これからも是非ともよろしくお願いします〜 (2022年7月22日 20時) (レス) id: 704b4d5265 (このIDを非表示/違反報告)
NikaRays - 好きです。文才分けてください。そして大好きです。全員の魅力を最大限に引き出している。天才ですね、好きです (2022年7月21日 13時) (レス) id: 6125a03033 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - おーいgrさん？cn絶対許さへんで？私も許さへんけど…… (2022年5月23日 5時) (レス) @page50 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ｸﾞｱｯついに言った、言ったぞ!!やっべぇ心臓が発作おこしちまうぜ。(テスト明けと大会二日連続で眠くて頭おかしいです。) (2022年5月22日 22時) (レス) @page50 id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レッドウルフ
| 作成日時：2021年11月26日 22時
