青い空の下、キミが笑えますように。【短編集】

ずっと守る。 ページ40

黒side。




俺らSnowManの中で1番甘やかされてて、つい過保護になってしまうのは、ラウールでもあべちゃんでもなくて、




しょっぴー。



いつも困ったことがあると、泣きそうに目をうるうるさせながら、めめぇ〜って呼ぶのが可愛くて、つい過保護になってしまう。


レギュラー番組の収録。


罰ゲームを執行された俺たちは激臭に襲われ、メンバーも泣き出すほど。



メンバーの顔を見回していると、視界の端でなにか動いた。


「…ｯ…ぅｯ」

視界の端で動いたのはしょっぴーで…


あまりの激臭に気持ち悪くなったのかも。


カメラが俺を抜いてないことを確認して、隅に用意されたバケツを持ってしょっぴーの所へ駆け寄った。


吐くのを我慢するように胸をとんとん叩くしょっぴーを、みんなに背を向けるように変えてあげて、バケツを差し出した。


流石にみんなしょっぴーの異変に気づいたのか、収録は一時中断。



「しょっぴー、だいじょーぶだからね」


背中を波打たせたしょっぴーは、あまりの気持ち悪さにげぼげぼ吐いちゃって、ちょっと可哀想なくらい。


隣の席だった舘さんは、しょっぴーの背中を優しく摩ってあげていて、幼馴染の舘さんの存在に安心するのか、もう片方の手をぎゅっと握っている。


「…ｯ…ぅｯ…うぇ…」


元々吐き戻しの激しいしょっぴーは、こういうことはよくあって、


乗り物酔いとか食べ過ぎとか、気持ち悪くなって吐いちゃうんだよね。



本人も吐くのは苦しいし、恥ずかしいみたいで、ぽろぽろ泣き出しちゃう。


まあそこは舘さんがいれば、大丈夫なんだけどね。




「…も…だいじょぶ。」


落ち着いたのか、ぐったりしたしょっぴーは舘さんの腕の中に収まった。


「気持ち悪かったね。よく頑張ったね。」


舘さんは腕の中に収まるしょっぴーを、優しく揺らしだして、寝かしつける。



「今日はもうこれでいいってさ。楽屋戻ろう。」


周りのメンバーも動いてくれていたようで、収録は終了でいいことに。




舘さんの腕の中で眠りについたしょっぴーは、舘さんにお姫様抱っこされている。




「めめ、翔太のことありがとね。」

ふっかさんがそう言ってくれて、助かったよって頭を撫でてくれた。


楽屋に着けば、みんなの上着に埋もれてもこもこのしょっぴー。




寝ぼけながら鼻をすんすんしたしょっぴーは、


みんなの大好きな匂いに包まれてご機嫌にふにゃっと笑った。




その安心した顔を、これからもずっと守るから。

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