青い空の下、キミが笑えますように。【短編集】

涙には弱い。# ページ34

赤side。




急遽決まった肝試し企画。

尺が微妙な感じになりそうだからと、
夏といえば肝試しということで、近くの心霊スポットまで行くことに。

ビビりさんたちも、尺のためって言われると文句は言えなくて、大人しく着いてきた。


心霊スポットまでの道中、素材を増やすために全員で電気を暗くして怪談話をすることに。


「車内の席は適当で大丈夫です〜」


席順は、
翔宮 深
目ラ 阿
照佐 康


になった。


「翔太珍しいね。俺の横に来るなんて…」

「ちょっと眠くて…」


めめが振り返って、ほんとに電気暗くしたらしょっぴー寝そうだね、なんていじられてる翔太。



ロケ車が出発してすぐカメラが回り始めた。


始まった怪談話も俺はあんまり怖くなくて、まぁ誰かがきっとそう思い込んじゃったんだろうなぁって、普通に聞いてた。

怪談話はどんどん進み、クライマックスへ。


「バン！！」


「ギャーっ」


ぎゅっと腕を抱き締められる。


康二や照はもちろんビビってたけど、腕に引っ付いてきた正体は隣に座る翔太だった。


ぎゅっと目を瞑って、必死に離さないようにくっつく翔太。

あら、怖かったのかな。


みんなが感想を話し出して盛り上がってる中でも、離れない翔太に隣に座るふっかも気づいたみたい。
でも、あまりの必死さにいじらないで話を逸らしてくれた。


「翔太？怖くないよ。大丈夫だよ。」

そう言って震える翔太の背中をとんとんして落ち着くのを待った。
きっと眠い訳じゃなくて、単純に怖かったんだな。



割とすぐ落ち着いて、みんなの話の輪にも入ってた。


「別に怖くなかったよ。」


前の方に座ってたメンバーは気づいてなかったから、翔太のこんな強がりも、

まじ〜って、笑ってるけど、

カメラにも映らない、メンバーにも見えない。
翔太の手は、俺と繋がれたまま。


こう見えても、翔太はSnow Man1のビビリだからね。


「今回は、2人1組のペアで進んでもらいます。」


席順で隣でいいんじゃないかということになり、
1人席は3人1組になった。

「翔太と舘さん一緒なのいいなぁ。」

ビビらない俺は、ビビりの方たちからはすごくモテモテ。


完全にビビりきっていいる翔太とペアは、なんだかちょっと心配になってきた。

大丈夫かな。
ちゃんと行けれるか不安になってきた

もうすぐ目的地に着くよっとマネージャーさんから連絡が入る

いよいよ、逃げられない現実に隣の翔太は、目が泳いでいる。

俺が守ってあげなくちゃ。

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