青い空の下、キミが笑えますように。【短編集】

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青side。





…どうしよう…このままじゃｯ……


顔を上げて周りを見ると、もう誰も居なくて、今日は最後尾だったから気づいてもらえるわけもない。
かと言って、ここから動くことも出来ない。
どうして今日に限って涼太に本気出してなんてお願いしてしまったの。




冬のこんな時に、いくらジャージ着てるとはいえ寒くて、冷えたのかお腹が痛い。
気分も悪いし、最悪な状況。


…ゔぅｯ………きもちわるｯ……


結局我慢できなくて、ジャージはドロドロ。

…はいちゃった……どうしよう……


高校生にもなって、我慢できずに吐いちゃうなんて情けなくてぽろぽろ涙が止まらない。



「…おねがい…たすけてｯ…りょー「翔太！！」」


「りょ、うた、」


「翔太、ごめんね。ほら、学校に戻ろう。」


涼太は今まで見た事ないくらい息が上がってて、冬だと言うのに汗だくで。


本気で俺のこと探し回ってくれたんだ。


「…涼太、俺…きもちわるくなっちゃって…はいちゃった…どうしよう…」


でも涼太は、大丈夫だよって言って、俺をお姫様抱っこした。


「わっ…りょ、涼太、よごれる…」

気にしないで、そう言って歩き出した。




俺は涼太の腕の中で目を閉じた。





「…んｯ……ここは？」


目を開けると見慣れない天井。


「翔太、起きた？」


涼太。



あれ、俺なんでここに。


「気分はどう？」

そうだ、持久走の途中で…


「ごめんね。もうだいじょーぶ。」


あれ、服も着替えさせてくれてる。

「翔太、ごめんね。俺が隣にいれば良かったのに。」



そう言って涼太は謝ってくれるけど、別にいいんだ。

涼太には涼太の得意なことがあって、俺に遠慮する必要なんてない。




「俺は涼太がなんでも出来るの知ってたよ。
そんな涼太を見て俺も頑張ってきたんだから。」








いつも優しく助けてくれるのだけが友情じゃなくて、

常に競い合って高めあえる俺らは、ずっと隣にいる永遠のライバル。

涙には弱い。#→←･

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