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ページ8

必死に笑いをこらえた面白い動画も終盤に差し掛かり


10分もかからない動画を作るのに


これだけの時間を費やしているのかと思うと


尊敬の念すら抱く





そんなことを考えていると


また肩をとんとんと叩かれた


山本さんの方を見ると、口元に右手を添え近づいてきたので


私も右耳を山本さんの口に近づけた





「楽しかったね」





気を許してくれたのか


ため口で話してくれたことが嬉しく


山本さんに笑顔を向け大きくうなずいた





「・・・」



「おーい、川上ー」



「ああ、すみません」





―――――――――――――――――――――





「さて、Aちゃんに


記事の書き方を教えていこうと思うんだけど」





動画の撮影が終わると


伊沢さんと拓朗が私のもとへ


その他のみなさんは、楽しく談笑している


山本さんや河村さんは記事を書いているようで


パソコンに真剣なまなざしを向けている





「Aちゃん、今日パソコン持ってる?」



『はい、持ってます』



「お、じゃああとは川上に任せた」



「了解でーす


じゃあ、Aこっちおいで」





―――――――――――――――――――





かれこれ30分ほど


拓朗に記事の書き方を教えてもらって


なんとか理解することができた


さすが、以前家庭教師をやっていただけあって


拓朗の説明は丁寧で分かりやすい





「どんな風に書くとかは


他の人の記事見つつ、自分の書き方見つければいいから


あと、テーマは伊沢さんと話しながら決めてみて」



『わかった』



「わからないところとかある?」



『拓朗の教え方、わかりやすいから大丈夫


ありがとう』





そう言うと、「そっか」と言いながら


パソコンを見るために前かがみになっていた体を


背もたれに倒した





「撮影、見ててどうだった?」



『面白かった!


やっぱり拓朗はすごい人やなーって』





私が興奮気味に振り返ると


拓朗は一瞬、驚いた顔を見せたが


口元に手を当てて笑いながら、ありがとうと呟いた


そして私が再びパソコンに目を向けると


また口を開いた





「楽しかった?」



『楽しかったよー』



「・・・山本がいたから?」



「Aちゃーん!さっそく記事頼みたいんだけど」



『はーい!


ごめん拓朗、なんか言った?』



「なんでもない」





だんだん小さくなる拓朗の声は


どこか儚げだった

8→←6



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作品ジャンル:恋愛
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Lily(プロフ) - 泡姫さん» ありがとうございます!何度もコメントしてくださり、最後まで読んでくださって本当に嬉しかったです!本当にありがとうございました! (2019年1月18日 21時) (レス) id: 75dd804998 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫 - もう本当素敵すぎます!ありがとうございます。 (2019年1月17日 22時) (レス) id: c29d185bf6 (このIDを非表示/違反報告)
燐音(プロフ) - 泡姫さん» またコメントありがとうございます!川上さん人気ですね、参考になります!ありがとうございます!! (2019年1月17日 7時) (レス) id: ce053a5c30 (このIDを非表示/違反報告)
燐音(プロフ) - kinsakiさん» コメントありがとうございます!なるほど、参考になります!ありがとうございます!! (2019年1月17日 7時) (レス) id: ce053a5c30 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫 - 私も川上さん落ちがいいです! (2019年1月16日 22時) (レス) id: c29d185bf6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:燐音 | 作成日時:2019年1月10日 1時

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