・ ページ45
離れるのを惜しむように
少しずつ離れると
お互いの目を見つめて
幸せを噛みしめた
『好きな人とのキスは初めてやな』
「あー・・・」
私の何気ない言葉に
拓朗は気まずそうな顔をする
「ごめんA」
『え？なにが？』
「俺、Aにキスしたことある」
『・・・ん？』
理解ができなかった
キス、したことある？
私に？
拓朗が？
『え！？』
「ごめん」
『え、いや、いつ？』
「Aが中学卒業した日
帰りのホームで泣き疲れて寝てたやろ？
あの時」
『嘘やん・・・』
「ほんま
ついでに言うと
この前Aが風邪ひいて寝てた時も」
『まじか』
驚きのあまり状況を理解できなかった
でも
理解するとすぐに
顔に熱が集まるのを感じた
『じゃあ
私のファーストキスって
拓朗ってこと、やんな・・・？』
拓朗は恥ずかしそうに
小さく頷く
自分でしたんだから照れないでほしい
でも
『・・・嬉しい』
「え・・・？」
『拓朗、めっちゃ私のこと好きやん』
「そうだよ、うるさいな」
『ねえ、こっちまで照れるからやめて』
傍から見れば
とんだバカップルだろう
「でも俺
Aが山本とキスしてるところも
告白されるところも
伊沢さんに告白されるところも
全部見てるんだよね」
拓朗は普段見せることのない
黒い笑みを浮かべる
その顔さえもかっこいいと思ってしまうのは
拓朗に夢中だという証拠だろう
「俺、結構
嫉妬深いほうだから」
『覚悟はしてますよ』
「昔から、ずっと我慢しとったんやから」
『もう我慢せんでいいよ』
「言ったな」
『言いました』
そう言うと
拓朗はまた私の唇に
自分の唇を重ねる
「俺の彼女になってくれますか」
『普通、順番逆じゃないですか？』
「いいから」
『ふふ
・
・・・よろしくお願いします』
・
・
私たちは
今日
晴れて
幼馴染から
恋人に昇格しました
Fin.
Yamamoto´s end→←Kawakami´s end
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 289人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lily(プロフ) - 泡姫さん» ありがとうございます！何度もコメントしてくださり、最後まで読んでくださって本当に嬉しかったです！本当にありがとうございました！ (2019年1月18日 21時) (
レス) id: 75dd804998 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫 - もう本当素敵すぎます！ありがとうございます。 (2019年1月17日 22時) (レス) id: c29d185bf6 (このIDを非表示/違反報告)
燐音(プロフ) - 泡姫さん» またコメントありがとうございます！川上さん人気ですね、参考になります！ありがとうございます！！ (2019年1月17日 7時) (レス) id: ce053a5c30 (このIDを非表示/違反報告)
燐音(プロフ) - kinsakiさん» コメントありがとうございます！なるほど、参考になります！ありがとうございます！！ (2019年1月17日 7時) (レス) id: ce053a5c30 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫 - 私も川上さん落ちがいいです！ (2019年1月16日 22時) (レス) id: c29d185bf6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：燐音 | 作成日時：2019年1月10日 1時
