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「これは間違いなくストーカーでしょ


なんで早く言わなかったの」



『QuizKnockのみなさんに


迷惑、かけたくなくて・・・』





QuizKnockのみんなは


東大に入学してすぐの


不安ばかりだった私を優しく受け入れてくれた


迷惑なんかかけられないし


大きな騒ぎになることも避けたい





『このまま、無視し続ければ


いつか飽きてくれると思うんです』



「でも、もしAちゃんに何かあったらどうするの？」



『きっと大丈夫ですよ


だから


お願いします


他のみんなには、言わないでください』





私は隣にいる河村さんに


深々と頭を下げた





「・・・分かった



でも、約束」



『約束、ですか』



「うん


これからは毎日オフィスに顔出して


帰りは絶対に誰かと一緒に


朝は川上と行ってるんでしょ？」



『いえ、最近は１人で・・・』



「じゃあ川上と一緒にいて」



『でもっ』



「でもじゃない


約束できないなら


みんなにこのこと相談するよ？」





迷惑はかけたくないけど


もし相談してしまえば


きっとみんなは私を助けてくれるだろう


とても心配してくれるだろう


けど、それはどうしても嫌だ






『分かりました』



「よしよし、いい子いい子」





そう言って私の頭を撫でる河村さん


河村さんに撫でられるのは新鮮で


でもなんだか落ち着く





「よくここまで耐えてきたね


これからはもう大丈夫だから」



『河村さ・・・』





止まっていた涙が


また溢れ出す


そんな私を、何も言わないで


そっと撫でてくれる河村さんは


本当に優しい兄のようだ





「何かあったらすぐ頼るんだよ」



『はい』



「もうすぐ、みんな来るけど


どうする？」



『じゃあ、私はお先に帰ります』



「じゃあ送っていくよ」



『今日は河村さんも撮影ですよね？』



「そうだけど・・・」



『今日はなんだか大丈夫な気がします


それにまだ少し図書館にいますし


人がいるところで何かするほど


その男の人も馬鹿じゃないと思いますよ』



「・・・」





―――――――――――――――――――





心配そうな河村を押し切り


家の近くにある図書館に向かった


なぜかつけられている感覚はない


やっぱり、諦めたか





『よかった・・・』






・






・






・






私は、この後


そんな甘い考えをしたことを


後悔することになる

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