橙：お見舞い ページ17
＜桐山side＞
嫌な役回りやな。
病室の前で怯んでいる自分を笑った。
ギリギリまで8人で出たいと言っていた生放送の歌番組。
やっぱりAは退院が間に合わないらしい。
それを今から本人に伝えるなんて。
｢A〜？｣
A｢…あきと｣
｢お、起きとるやん、偉い偉い｣
A｢ふっ…起きてるだけで褒められるって｣
力なく諦めたように笑うA。
一向に目を合わせないのは、
感情に蓋をしている証だろうか。
｢…なに考えてるん？｣
A｢…いや、申し訳ないなぁって。
照史も�陲舛磴鵑癲△澆鵑焚砲犬磴覆い里法�
大切な時間奪ってごめんね｣
｢それだけじゃないんちゃう？
思ってること全部言うてみ｣
そう言うと、Aは困ったように笑った。
泣きたい時こそ強がってしまう、この子の癖だ。
A｢ほんとに申し訳ないとしか思ってないよ笑
この前なんて�陲舛磴鵑謀�たっちゃって迷惑かけたし。
今度の生放送、間に合わないよね？
照史優しいから辛いこと言わせたくないのに、ごめん。
私、みんなの邪魔したくないし、
お見舞いももう大丈夫だから｣
｢…いい加減にしろよ｣
俺の声に含まれた怒りに気づいてAから笑顔が消える。
｢それ本気で言うてるんか？
じゃあなんで今日俺と目が合わんの｣
久しぶりに顔を向けたAは、
目に涙を溜めて食いしばっている。
｢泣けよ｣
その一言で、今まで堪えていた分が決壊し溢れ出した。
｢泣きたいんやったら泣けよ。
なんで俺らの前でまで我慢しようとするん？
退院、間に合わへんよ。
Aが1番悔しがってんの、みんな知ってる。
なんで平気なフリするん？｣
懸命に言い訳を考えて俺らを突き放そうとするA。
悪いけど、離してやんない。
｢もし俺がAの立場やったら俺の事邪魔やと思うか？
俺らの絆ってそんなもんか？
迷惑かけてるって、そりゃかけてるよ。
けどそれがAの評価にはならん。
今までの努力を知ってるから
これからのAを応援したいから
迷惑かけられても一緒におりたいと思うんよ｣
黙っていたAはいつの間にか
悔しさを露わにして泣き出した。
悔しい。なんで私が。
そうやな。
俺らが受け止めたる。
泣き止んだAは
A｢私が泣けるように怒ってくれたんでしょ？
優しいね、照史は｣
と微笑んだ。
バレてたことが照れ臭くて
Aの頭をわしゃわしゃと撫でた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 507人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜由 - 自分のペースで書いて下さい。シェアハウスのお話も楽しみしてます。 (2023年1月31日 4時) (
レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
夜光(プロフ) - 亜由さん» 返信遅くなってすみません💦リクエストありがとうございます！ゆっくりですが、お答えできるように頑張ります！！ (2023年1月31日 0時) (レス) id: b668a8ff43 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 主夢がインフルエンザにかかったお話を書いてもらえませか？ (2023年1月23日 3時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - イブかクリスマスのお話を書いてもらえませか？書ける時でいいですから。 (2022年12月23日 16時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
夜光(プロフ) - 亜由さん» 感想ありがとうございます！更新頻度低めですが、楽しんでいただけると嬉しいです♪ (2022年12月20日 5時) (レス) id: 221577bf69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜光 | 作成日時：2022年3月26日 5時
