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Your side



迎えた翌日。

たぁ兄がうちの実家に来るのはなんだかんだ久しぶりの事だったので、ひとまず近況報告をする流れに。

両親もQuizKnockの存在は私を通してかなり初期の頃から知っているため、やはり最近の活躍は嬉しいようだ。



「いやぁ、それにしても拓哉くんがまさかYouTuberになるとは思ってなかったなぁ。」

「すっかり人気者やもんなぁ。知ってんで?ファンの人から神って呼ばれてんねやろ?」

『なんや、お母さん結構知ってんじゃん。』

「あぁ、それは…、まぁ、そういう方もいるけどね。」



と、たぁ兄が苦笑いしながら肯定する。



「それはそうと、話って?」



しばらく話した後、ふと思い出したように母が切り出す。



「あぁ、そうだったね。まぁまずはAから言いなさい?」



そう促され、なんとなく自然と背筋が伸びる。

両親の視線がこちらに向いた。



『えーっと、その、私、近い将来ピアノを辞めようかと思っていて。』



それまで和やかだった空気が一気に固まった。

長い沈黙の後、これまでの経緯を両親に話す。

2人ともまぁ仕方ないね、と笑顔で言ってくれたが、ショックを受けている様子は隠しきれていなかった。



「ほんで、大学はどうすんの?」



休学とか中退とかするならするで反対はしないよ、と父が言う。



『とりあえず通える限りは通おうと思ってる。けど、状態によってはもしかしたら中退もあるかも。』

「こればっかりは分からへんもんなぁ。まぁ、頑張れるだけ頑張り。」



私達もサポートするから、と母も背中を押してくれた。

するとたぁ兄が、



「あ、それでちょっと、僕からもおじさん達に伝えておきたい事があるんだけど、A一旦席外してもらってもいい?」



と、言い出した。



『え、良いけどなんの話?』

「う〜ん、ちょっと君の前では言えないかなぁ。」



正直なんの話がしたいのか全く検討もつかないが、とりあえずそれに従う事にした。

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作者名:きゃる | 作成日時:2021年9月10日 10時

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