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Aside
公園に着くと少し寂れたベンチに座る河村さんの姿。
『……心配しました。』
河村拓哉
「すいませんでした。」
『隣座ってもいいですか?』
河村拓哉
「はい、」
この時少しだけ河村さんに受け入れて貰えた気がした。
河村拓哉
「で、話って?」
自分の口であのことを言うのはとても苦しい。
でも言わないといけない、言うべきなんだ。
『河村さんは私のこと嫌いですか……?』
河村拓哉
「えっ、」
『あの時、私の顔を見て出ていきましたよね。
メッセージとか送りすぎて嫌なのかなとか考えちゃって……
……河村さんが迷惑だと思うなら私は、
私は河村さんを好きでいることをやめます。』
……これでいいんだ。
私の気持ちがなくなれば河村さんは今まで通り
楽しく過ごせる。
視界がぼやけてきて、俯かざるを得ない。
自分でやめるって言ってなんで泣いてるんだろう。
悔いはないはずじゃないか。
そう決めたんだから、
河村拓哉
「ちょっと待って、
なんでもひとりで勝手に決めないでください。
話すだけじゃなくて俺の話も聞いて。」
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作者名:ゆゆ | 作成日時:2019年9月22日 21時