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横山side









今日が終わるまであと10分。









まだ渡していなかったプレゼントを手に取り、ひなの隣に座った。









「ひな、誕生日おめでとう。」









紙袋を差し出し手渡すと、





「ありがとう。開けてもええ?」





嬉しそうににっこりと笑顔を浮かべる。









「もちろん。気に入ってもらえるとええんやけど…。」









俺の返事に早速、紙袋から取り出して包装紙を丁寧に剥がしていくひな。









「…コレ、赤ワイン?」


「せやで。1996年のやつ…。」


「うわあ…ホンマや。入手するの大変やったんやない?」


「まあ…。でもひなと出会った大切な年のワイン、ひなに持っとって貰っていつか2人で開けられたらええなあ…て思うてな。」


「ありがとう、嬉しいっ。大切に持っとくわ…。」









大事そうにワインの瓶を抱えるひなをぎゅっと抱き締めた。









「ひな…。生まれてきてくれて、出会ってくれて、そして俺を選んでくれてありがとう。」


「…っ、きみ〜…っ。」


「これからも一緒に居ってな…?」


「うん…っ、離れられるわけないやんかっ。」









声を震わせながら、そう伝えてくれるひなが愛しくて堪らへん。









抱き締めていた腕の力を緩めて少し体を離すと目を潤ませたひなと視線が絡む。









その目に引き込まれるようにゆっくりと顔を近づけ、優しく口づけた。







.







“これからもずっとずっと、一緒に歩んでいこう。
俺らなら、きっと何処までも行ける。
ひな、愛してる…。”






.






そう綴ったメッセージカード。
“大切な君へ”と書いた封筒に入れ、先程こっそりとひなのバッグへ忍ばせておいた。









もう誕生日は終わってまうけど、明日はオフや。
ゆっくりと2人の時間を過ごそうか…。








.









―*end*―


.

おまけ。→←14



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∞さっちん∞(プロフ) - 華子うさぎさん» 流れが自然で読みやすかっただなんて、文章の組み立てが苦手な私にとって大変恐縮ですが嬉しいです。有難うございます!黒さん側ですか。そろそろ黒ハピバ小説の内容を考えようかなあ…と思っているので書けるように頑張りますね☆ (2018年3月20日 20時) (携帯から) (レス) id: b80015d902 (このIDを非表示/違反報告)
華子うさぎ(プロフ) - 返信ありがとうございます。駄文だなんてとんでもありません。上手く表現出来ませんが、流れが自然で大変読みやすかったです。黒さん側も是非! (2018年3月20日 18時) (レス) id: ba95bef1dd (このIDを非表示/違反報告)
∞さっちん∞(プロフ) - 華子うさぎさん» 初めまして。コメント有難うございます☆何度も読み返して頂いてるなんて感激です!大人の雰囲気出せてましたかね?何だか照れくさいです(笑)駄文しか書けませんが今後も書けるように頑張ります♪ (2018年3月20日 18時) (携帯から) (レス) id: b80015d902 (このIDを非表示/違反報告)
華子うさぎ(プロフ) - このお話が好きで、何度も読み返しています。大人の雰囲気を纏った感じと、文章がたまりません。なんだか、黒×紫のカップルが自然な感じでこちらが覗いているように思われました。今後も作品に期待してます! (2018年3月20日 15時) (レス) id: ba95bef1dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:∞さっちん∞ | 作成日時:2018年1月26日 23時

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