ぴゅあ恋 (ページ24)

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「ほんっと漫画みたいな展開」

「他人事みたいに言わないでよ…」

「他人事だもん」

あ！アレ可愛い！なんて走って行ってしまう碧。

やっぱり話さなきゃよかった、と後悔してももう遅い。

「ライバル登場で少女漫画み増しまくってるねぇ、楽しいわ」

「ほんと何言ってんの」

「んー？こっちの話♡」

大輝くんが転校してきてから何だか碧は楽しそう。

前にも増して私の話をよく聞いてくるようになったし、何やら優斗とコソコソしてはニヤニヤ笑ってる。

どうせあたふたしてる優斗が面白いとか、そんな理由なんだろうけど。

…それにしてもテンションが異常に高い。

いくら人の恋愛話が好きな碧でも、こんなノリ気になる？

「碧」

「んー？」

「何か隠してるでしょ」

「…へ、」

「Aちゃんに言ってごらん♡」

親友というのは時に怖いもの。

少しのテンションは反応で何から何まで察してしまう。

ウキウキで水着を見ていたさっきまでとは打って変わって、顔を引き攣らせた。

「……彼氏来るんだよね」

えへへ、と不格好な作り笑いを浮かべた碧はそのまま両手を合わせて舌を出した。

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