恋の罠【綾部喜八郎】

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はぁ……。
教室に着いて、自分の席に座っていた。
今のは何だったんだろうか。

喜八郎くんは、何事も無かったかのように 普通の顔をしている。
すると、女子が来た。

喜八郎くんの方に！

「ねぇねぇ、名前なんて言うの！」
「……。」
「えっ ねぇ、めちゃくちゃかっこよくない！？ヤバいってぇー！よく、話しかけれるね！」
「でも、何も答えてくれないよーでも、顔良すぎー。」
複数の女子が、喜八郎くんを取り囲んでた。
めちゃくちゃ人気者やないかい 羨ましいな。
まぁ、顔が良いのは共感できる気がする。
肝心の喜八郎くんは……。

「………。」
めちゃくちゃ嫌そうな顔してる……。
大丈夫かな……。
すると、喜八郎くんが目で私に何か訴えかけてる。
あ、これ絶対 助けての目ですね。
でも、残念ながら私は、そうゆうのがめちゃくちゃ苦手なんですよ。
すみません。本当にすみません。どうすることもできません。
すまない、キハチロー…いいぜA 俺達クラスメイトだろ…。
おっと、前の中学校の先輩同士のやり取りを思い出してしまっ…

「ねぇ、A。」
喜八郎くんが喋りかけてきた。
待ってくれ勘弁してくれ、今女子がキャーキャー言ってる最中に私に話しかけないでくれ。

「えっ、あの子と仲良いの…。」
「えっ……。」
めちゃくちゃ引かれてるんですけど、大丈夫じゃないですよね。私今、女の子を敵に回してるんですけどこれは……。

「今日部活動見学一緒に行こうよ。」
「えっと……。」

私は、女子の方を見た。
女子は、ニコニコして遠慮しないで！って小声で言ってるが 裏では絶対舌打ちするんだろうなって思った。

なんだか、申し訳無いけど私もちょうど誰かと行きたいと思ってたから
「いいよ。じゃあ、放課後行こうね。」
と返した。
女子は、諦めたようにその場を立ち去った。

高校は、色んな人がいるから怖いなぁ……。
新しい友達できると良いけど。

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