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＿＿涼太
目黒と飲みに行った帰り
アパートの自室に着いたところで
アウターのポケットが静かに震える
ｳﾞｰｯ…ｳﾞｰｯ…
画面を撫でてそのまま耳元へ近づけた
「…どうしたの？ 忘れ物？」
「ふはっ…違いますよ
舘さん、ちゃんと家に着いたかなって」
「なにそれ(笑)いま着いたところだよ」
電話の主はいわずもがな目黒で
なにかと思ったら用件は到着確認だって
バカにしてる…？ (笑)
「そっか…無事について良かったです」
「子供じゃないんだからさぁ、
寄り道しないでちゃんとかえれるっつーの」
向こう側からガサガサと衣類の擦れる音がするから
きっと目黒も家に着いたばかりなのかもしれない
耳に当てていたスマホをスピーカーにしてテーブルに置き
同じようにアウターをハンガーにかけた
「ぁ、目黒 ちゃんとアウターかけなよ？
どうせその辺に落としてるでしょ？」
「え？ すげぇ、なんで分かったんですか」
「ふふ、やっぱね…なんか見なくても分かったわ」
スピーカーを切って
再びスマホを耳に当てながら
ソファーへ直行
ぽふっと浅く腰掛けながら会話を続けた
「俺のこと良く分かってますね、嬉しいなぁ」
「いや、そういうやつじゃないってば…」
「舘さんの中にちゃんと俺がいるんだな〜…って
冬の匂いがするって同じこと思ってたのも、
あれもめっちゃ嬉しかった」
…
やけに照れることばかり言ってくる目黒に
戸惑ってしまう気持ちが顔を出して
なんと返せば良いが分からない
それでも
そうやって俺の反応とか発言で
目黒が嬉しいと思っていてくれていることが
俺も嬉しかった
「舘さん？ 聞いてる？」
「うん、聞いてるよ」
「急に無言になるから寝たかと思った…(笑)」
安心したような声が聞こえて
居酒屋で食べたあれが旨かったとか
俺が連れてったバーのカクテルが
初めての味で新鮮だったとか
他愛もない会話を数回重ねた後、
今度は目黒が無言になった
「…目黒？」
「ぁ、…すみません」
「そろそろ寝る…？
疲れたよねか「いや、！ …そうじゃないんです」
言葉を遮る目黒の声が
焦ってるのに、何だか低くて心地よく感じた
あの…と続けるので
次の言葉を少しドキドキしながら待った
「俺、ドラマ決まったんです。来年の年始に。」
「だから、
この仕事やりきったら
俺、舘さんに言いたいことがあるんです。」
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YOKO1220(プロフ) - 更新待ってました！！続きがとても気になります。 (2022年8月24日 20時) (
レス) @page12 id: 3f34e75752 (このIDを非表示/違反報告)
YOKO1220(プロフ) - 大好きなお話です。更新まってます！！ (2022年3月21日 1時) (レス) @page8 id: 3f34e75752 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - 更新待ってました！嬉しいです！！！ (2021年12月20日 17時) (レス) @page6 id: b294cacc31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無 | 作成日時：2021年10月13日 0時
