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you side
お遣いから早く帰りたかった。
私はいつだって自信がない。
お初ちゃんのこと
利吉さんのことを考えると、
とにかく早く帰りたかった。
利吉さんに、会いたかった。
大丈夫だよって、抱きしめてほしかった。
だけど、私が見たものは残酷だった。
見てしまった。
どうして？
そんな気持ちが私を支配した。
ここから立ち去りたい……立ち去らなければ。
"わ、私、ふたりを見つけたと思ったから……
ごめんなさい……っ"
後ろから悲鳴にも聞こえるような利吉さんの声を
聞いたけれど、私の身体が止まることはなかった。
◆◇
『………』
ふっと目覚めると、知っている天井が見えた。
『……土井先生？……っ！？』
顔を横に向けると、
そこには土井先生じゃなくて利吉さんがいた。
さっきまで土井先生に泣きついていたのに。
利吉「……A！」
布団の端に座っていた利吉さんは、
身を乗り出して私の顔を覗き込んだ。
『利吉さん……どうして』
利吉「A、土井先生に抱かれたまま寝ていたんだよ。
……ほら、こちらにおいで」
利吉さんは私の身体を起こそうと
手を差し伸べたけれど、その手を取ることはてきなくて。
『いや』
私は自分で身体を起こし、そっぽを向いた。
利吉「……ちゃんと話をしてきた。もう初は関係ないよ」
『……口付け、してたじゃない』
見たんだから。
お初ちゃんと……そう、私じゃない他の人と。
利吉「何もしていない、誤解だよ。……信じて？」
『うそ』
利吉「嘘じゃない。……ねぇ、A」
弱々しい利吉さんの声に、思わず顔を向けた。
今にも泣き出しそうな顔をして、
利吉さんは私を見つめる。
そりゃぁ、私だって
『……わかってる。わかってるの』
私の目から、涙がこぼれ落ちた。
『信じてるのに、信じたいのに……っ』
本当はわかってる。
利吉さんがそんなことするはずないって。
だけど、目で見たもので頭と心がいっぱいになって、
ごちゃごちゃになって。
『好き、なのに……』
利吉さんを振り切って、本当のことを知りもせず、
不安が私の心を侵していった。
利吉「A……お願いだがら、」
"抱きしめさせて？"
泣きじゃくり、ぎこちなく頷く私を
利吉さんはそっと抱きしめた。
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llmz(プロフ) - 初めましてこんばんは。目をギンギンにしながら楽しく読ませて貰いました。そしてもっと読みたいです！お忙しいと思いますがこれからも続いていくことを応援しています。いつか母上に紹介するお話も読んでみたいです笑更新楽しみにお待ちしています！ (2023年3月25日 1時) (
レス) @page41 id: ea241ee2a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はなさん» お返事ありがとうございます！！読めましたー！！はなさんの書く小説はどれも好きでほとんど読んじゃいました！これからも応援してます。頑張ってください！！ (2022年10月22日 7時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ぴすこさん» 読んで頂きありがとうございます！早速ですが、こちらの設定はどうされているでしょうか？ご確認お願い致します！→→「マイページ」の「設定」から、下の方にいくと「コンテンツの設定」→ 「R18コンテンツフィルタ」があります。お手数ですが宜しくお願いします。 (2022年10月19日 21時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します。よるのおあそびを読みたいのですが、検索しても作者の作品全表示を押しても出てきません。どうすれば読めますか？ (2022年10月19日 21時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - Moonさん» お返事遅くなりました！なんて嬉しいお言葉…！更新遅すぎてすみません😱どれだけ続けているのかというお話ですが、私にも終わりが見えません(笑)とにかく更新頑張ります！コメントありがとうございます！！ (2022年10月10日 23時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2022年1月19日 0時
