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利吉side
並んでいたらしい店には、もうAの姿はなかった。
きっとAのことだから、
一緒にここまで来た出茂鹿くんを
探しに行ったんじゃないか。
あぁ、でも……この町には。
私はひとつ思い当たる場所に向かうことにした。
『ありがとうございました』
その場所まで来てみると、大正解。
片手でお遣いの菓子の包みを抱えて、
それからもう片方には……
『ふふ。金平糖、楽しみ』
小さな金平糖の包みを持って、
なんとも満足そうな、ほくほく顔。
ちょうどお気に入りの店から出てきたAの姿に、
ほっと胸を撫で下ろした。
利吉「A」
名を呼ばれ不思議そうに振り返るAの腕を引いて、
抱き寄せた。
『きゃ！……え、り、利吉さん？！』
利吉「そう、よくわかったね」
『それはもちろん……でもあの、こんな所で、』
利吉「………ごめん」
はっとして辺りを見渡せば、そうだ。
思いっきり道のど真ん中。
思いっきり人の目が。
私は身体を離すと、
Aの手を引いて人気のない路地裏に入り込んだ。
利吉「すまない、急に」
情けないなぁと頭を掻く。
今までだって散々格好悪いところも情けないところも
見せてしまっているけれど、今回もそうだ。
Aのこととなると、我を失いがち。
『ううん……でも、どうしてここに？』
利吉「少し時間ができたから、Aに土産をと思ってね」
仕舞っていた金平糖の包みを見せると、
Aはきょとんとした。
『仕事の合間なのに……私のために？』
利吉「そう、Aに会いに行く口実を
作っておかないとね」
そうおどけて見せると、
Aの表情はすぐに笑顔に変わった。
『口実なんていらないのに。でも嬉しい、ありがとう』
ぎゅうっと私の腰に腕を回して抱きつくA。
普段そんなに積極的ではないAだから、
どうやらとても喜んでくれたみたいで嬉しい。
で、話を戻さなきゃいけない。
利吉「ねぇ、A」
『はい？』
額にすぐ浮かびそうになる怒りマークを
抑えて抑えて。
利吉「出茂鹿くんと、一緒に来たんだろう？」
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llmz(プロフ) - 初めましてこんばんは。目をギンギンにしながら楽しく読ませて貰いました。そしてもっと読みたいです！お忙しいと思いますがこれからも続いていくことを応援しています。いつか母上に紹介するお話も読んでみたいです笑更新楽しみにお待ちしています！ (2023年3月25日 1時) (
レス) @page41 id: ea241ee2a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はなさん» お返事ありがとうございます！！読めましたー！！はなさんの書く小説はどれも好きでほとんど読んじゃいました！これからも応援してます。頑張ってください！！ (2022年10月22日 7時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ぴすこさん» 読んで頂きありがとうございます！早速ですが、こちらの設定はどうされているでしょうか？ご確認お願い致します！→→「マイページ」の「設定」から、下の方にいくと「コンテンツの設定」→ 「R18コンテンツフィルタ」があります。お手数ですが宜しくお願いします。 (2022年10月19日 21時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します。よるのおあそびを読みたいのですが、検索しても作者の作品全表示を押しても出てきません。どうすれば読めますか？ (2022年10月19日 21時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - Moonさん» お返事遅くなりました！なんて嬉しいお言葉…！更新遅すぎてすみません😱どれだけ続けているのかというお話ですが、私にも終わりが見えません(笑)とにかく更新頑張ります！コメントありがとうございます！！ (2022年10月10日 23時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2022年1月19日 0時
