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利吉side
利吉「いないんだ」
小松田「そうなんです」
小松田くんは掃き掃除の手を止めた。
利吉「ちなみに用事って？」
小松田「お遣いです」
Aのお祖父さんと学園長先生は、古くからの友人だ。
お祖父さんから学園長先生へのお届け物を、
Aが預かってくるそうだ。
このところ実家に帰っていなかったし、
帰省も兼ねて学園長先生が行かせたのだろう。
利吉「急に？」
小松田「はい。本当に今朝、学園長先生の思い付き
というか気まぐれというか……
Aさんも驚いていましたけど」
それなら仕方ない……
いや、以前から決まっていたとしたら、
まさかAが私に言わないことはないと思って。
ちなみにこちらに戻る日ははっきり
決まっていないらしい。
利吉「わかった、ありがとう」
小松田「Aさんの分まで頑張りまーす！」
利吉「う、うん」
小松田くんに曖昧な返事をして、それなら父上に
挨拶でもと教員長屋へ向かおうとしたときだった。
「利吉さーん！！」
前方から駆けてくるのは……初だ。
私の目の前まで来ると、
膝に手をついて大きく息をしている。
利吉「そんなに急いでどうしたんだ」
初「利吉さんを見つけたから！
やっと会えたのよ、急ぐに決まってるわ」
ふぅん、以外の言葉が見つからない。
初「私は野菜を届けに来たの。利吉さんは何か用事？」
利吉「あぁ、少しね」
すると初は満面の笑顔を向けた。
何かろくでもない発言をしそうだけれど
どうだろうか。
初「私に会いに来てくれたのね！嬉しい！」
違う。Aに会いに来たのだ。
そして、不在なことを今知ったのだ。
利吉「いや、もう帰るよ」
だけど、初の耳には届いていそうにない。
初「せっかく会えたんだもの。これも運命よ」
違う。運命というなら、私の運命の相手はAだ。
あぁ、もう面倒くさい。
私はぴょんと木へと跳んだ。
初「あ！どこへ行くの！」
利吉「悪いね。
私は自分の用事を済ませるよ」
って、父上の部屋に行くだけだけど。
初「じゃぁ用事の後で戻ってきて！」
利吉「すまないね、そんな時間はないんだ」
木の下でわぁわぁとやかましい初を残して、
私は教員長屋へと向かった。
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llmz(プロフ) - 初めましてこんばんは。目をギンギンにしながら楽しく読ませて貰いました。そしてもっと読みたいです！お忙しいと思いますがこれからも続いていくことを応援しています。いつか母上に紹介するお話も読んでみたいです笑更新楽しみにお待ちしています！ (2023年3月25日 1時) (
レス) @page41 id: ea241ee2a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はなさん» お返事ありがとうございます！！読めましたー！！はなさんの書く小説はどれも好きでほとんど読んじゃいました！これからも応援してます。頑張ってください！！ (2022年10月22日 7時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ぴすこさん» 読んで頂きありがとうございます！早速ですが、こちらの設定はどうされているでしょうか？ご確認お願い致します！→→「マイページ」の「設定」から、下の方にいくと「コンテンツの設定」→ 「R18コンテンツフィルタ」があります。お手数ですが宜しくお願いします。 (2022年10月19日 21時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します。よるのおあそびを読みたいのですが、検索しても作者の作品全表示を押しても出てきません。どうすれば読めますか？ (2022年10月19日 21時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - Moonさん» お返事遅くなりました！なんて嬉しいお言葉…！更新遅すぎてすみません😱どれだけ続けているのかというお話ですが、私にも終わりが見えません(笑)とにかく更新頑張ります！コメントありがとうございます！！ (2022年10月10日 23時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2022年1月19日 0時
