17 ページ18
利吉side
今日は思う存分、Aとの時間を堪能したい。
とはいえ、仕事は仕事だ。
聞き込みをしっかり行っておかなければ、
後の仕事に影響する。
利吉「はぁ……」
腕の中のAを解放して息を一つ吐くと、
すっと仕事モードに入った。
『利吉さ……はっ！！』
利吉「どうしたの、そんな驚いて」
『いや、だって……その姿は利子ちゃん！』
瞬く間に変装した私を見て、Aは興奮した様子だ。
この利子の姿が好きらしい。
利吉「あぁ。早く聞き込みを終わらせて、
Aと逢引きを楽しまないと……」
『あっ、逢引………うわっ？！』
さて、次はこちらの準備。
Aの身体を引き寄せて、小袖を脱がせた。
『ちょ、だっ、だめっ……！』
下着姿になったAは
隠すように両腕で身体を覆った。
それは困った表情で、頬は紅潮している。
これはこれは、
どうやら大きな勘違いをしているようだ。
私はそんなAに、自前の小袖をすっぽりと着せた。
『……へ？』
利吉「うん、これも似合う。
Aも、軽く変装しておかないとと思ってね」
そう言ってにっこり笑って見せると、
Aの顔はさらに真っ赤に染まっていく。
利吉「何されると思ったの？いや、違うか。
……Aは何をしたかった？」
『………ち、違うもん！！い、いじわるっ』
「ぷっ、あはは。ごめんごめん、でも」
"今夜、存分に愛してあげるから"
そう、耳元で囁いた。
◆◇
私とAは、姉妹のフリをして町に出た。
似たような小袖を着ているだけで、
すっかり姉妹に見えるらしい。
利吉「へぇ、そんなことが」
上手く町娘たちの会話に入り込んで、
この辺りの噂話なんかを仕入れていく。
Aはとくに何か話すわけではないけれど、
その空間に違和感なく溶け込んでいた。
利吉「……よし、ここの店主に少し聞いて出るから、
Aは外で待っていて」
『はい』
休憩がてら軽く茶店に寄り、
会計ついでに聞き込みをする。
店内も狭いので、私はAに
外で待っていてくれるように頼んだ。
利吉「すみません、お会計を。
そういえば、最近この辺りで……」
その判断が、
私にとって大問題を引き起こすとは。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 410人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
llmz(プロフ) - 初めましてこんばんは。目をギンギンにしながら楽しく読ませて貰いました。そしてもっと読みたいです！お忙しいと思いますがこれからも続いていくことを応援しています。いつか母上に紹介するお話も読んでみたいです笑更新楽しみにお待ちしています！ (2023年3月25日 1時) (
レス) @page41 id: ea241ee2a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はなさん» お返事ありがとうございます！！読めましたー！！はなさんの書く小説はどれも好きでほとんど読んじゃいました！これからも応援してます。頑張ってください！！ (2022年10月22日 7時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - ぴすこさん» 読んで頂きありがとうございます！早速ですが、こちらの設定はどうされているでしょうか？ご確認お願い致します！→→「マイページ」の「設定」から、下の方にいくと「コンテンツの設定」→ 「R18コンテンツフィルタ」があります。お手数ですが宜しくお願いします。 (2022年10月19日 21時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴすこ(プロフ) - はじめまして！コメント失礼します。よるのおあそびを読みたいのですが、検索しても作者の作品全表示を押しても出てきません。どうすれば読めますか？ (2022年10月19日 21時) (レス) id: 8dcb23a883 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - Moonさん» お返事遅くなりました！なんて嬉しいお言葉…！更新遅すぎてすみません😱どれだけ続けているのかというお話ですが、私にも終わりが見えません(笑)とにかく更新頑張ります！コメントありがとうございます！！ (2022年10月10日 23時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はな
| 作成日時：2022年1月19日 0時
