再会 ページ44
【Aside】
まさか
…まさか。
『さ、サヨさん。ここは、』
たどり着いた一軒のお店。
サヨさんについていくうちに見たことのある道に入っていって
まさかと思いつつ
嫌な予感的中。
お店の看板にかかれた店名は
bar LinaRia
…佐野くんの、お店。
『サヨさん、ココはちょっと…
ていうか、なんで…』
サヨ「入らないならいいわよ。
あたしだけ飲んで帰るから。」
そう言って、ツンとしたままお店に入っていく。
心の準備が…
いや、待って。今更どんな顔して…
色々なことが一気に頭を駆け巡る。
サヨさんがお店の奥に消えていくのが見えて
半ばヤケで、ええいってお店に飛び込んだ。
「いらっしゃいませ。」
サヨさんと来る、2回目で最後のbar。
相変わらず落ち着いてて
ステキなお店。
平日っていうこともあってか、店内はちらほらとしかお客さんがいなくて
サヨさんとあたしは
前と同じカウンターの席に座った。
薄暗い店内。
いるか気になるけど、キョロキョロと探すわけにもいかない。
「何になさいますか。」
バーテンダーさんに声をかけられ、びくっと顔を上げる。
…あ
なんだ。
知らない人。
そっか。
絶対いるとは限らないもんね。
なんだか緊張が一気にほぐれた。
サヨさんはまた、難しい名前のお酒を注文して
あたしは飲みやすいカクテルをお願いした。
もう前みたいな失敗しないもん。
注文を聞いて、「かしこまりました。」って下がっていくバーテンダーさんの背中を視線で追って
ふと、気付く。
『…あれ？』
よく見ると、カウンターに並べられた
たくさんのお花たち。
お花屋さんで売ってる、何かのお祝いで送られるやつだ。
前に来た時はなかったのに。
何かのお祝いなのかな。
お店の周年とか？
そんなことを思いめぐらせてたら
誰かの視線に気づいて、目が合った。
息が、止まるかと思った。
信じられないものを見るように
大きく見開かれた瞳に
少しだけのびた、茶色い髪。
顔を見ただけなのに
会いたかった気持ちが身体中を一気に駆け巡って胸が苦しくなる。
『…さの、くん？』
恐る恐る絞り出した声。
小さな声だったし
お店のBGMに掻き消されて
聞こえなかったかもしれない。
だけど、
久々に見た佐野くんは
そんなあたしを見て
苦しそうに
泣きそうに少しだけ目を細めた。
.
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りな(プロフ) - はじめまして！久々にすごく引き込まれるお話です！玲於くんと彼女さん、亜嵐くんがどんな答えを出すのかドキドキしてます。更新楽しみにしてます(^^) (2018年6月5日 2時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
くる(プロフ) - ぴなたまごさんこんにちは！久しぶりに更新されてほんとに嬉しいです（ ; ; ）ぴなたまごさんの作品全作読ませていただいているのですが玲於くんファンってこともあって全部好きです！！このお話も大好きなのでこれからも更新たのしみにしてます！頑張ってください！ (2018年6月3日 10時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - やっぱりすごいです、お話に引き込まれます。更新…！嬉しいです。また続きを楽しみに待たせていただきます！ (2018年6月1日 20時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
reona(プロフ) - 更新されてないみたいですが、何かあったのでしょうか？更新楽しみにしてます！ (2017年11月13日 2時) (レス) id: a813d90c31 (このIDを非表示/違反報告)
ももぷりん(プロフ) - 会いに来てください〜！うぇるかむです！大好きですこのお話（ ; ; ）更新来るたび飛び跳ねてます！ぴなたまごさんのお話全作好きです、玲於くんと結ばれたらいいなあ、、 更新楽しみにしてます！がんばってください ！ (2017年8月26日 23時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2017年8月19日 15時
