理由(ワケ)と小悪魔 ページ4
【Aside】
前髪の隙間から覗く、切なげな瞳。
真剣な顔でまっすぐ見つめられて
思わず息が止まりそうになる。
気づいて、どーすんの？
･･･どういう意味？
玲於「･･･じゃあ北海道の方だけね。
俺、将来ダンス1本でやっていきてーの。」
『うん。』
玲於「4回生じゃんか、今。けど就活してねーし。
けど
みんな就活してて、内定もらったとか話聞いてると
俺だけ取り残されてる感じする。
俺これでいいのかなーって考えたり。」
佐野くんがストローでつついた氷が
グラスの中で
カラン、と音を立てて崩れる。
玲於「Aちゃんと一緒だよ。」
あたしと、一緒･･･。
話を聞きながら、色々なものが繋がっていく。
「自分は自分でしょ。」って言ったのも
「俺だって強くないよ。」って言ったのも
メイが、将来が見えなくなったから別れたっていう話も
全部、そういうことだったんだ。
成功するかわからない夢を持った佐野くんとは付き合えないって。メイは現実主義だから。
『･･･やっぱり、佐野くんは強いね。』
玲於「は。なんで。」
『ううん。強いよ。』
それが理由で彼女にフラれて
周りとの差に焦って、悩んで
それでも夢に向かって頑張ってる。
･･･すごいもん。
玲於「言っとくけどAちゃんだけだからね、こんな話したの。」
『え、ほんと？』
玲於「嘘ついてどーすんの。」
ふてくされたような、少し赤くなってる顔。
なんだか可愛くて、弱みを見せてくれたことも嬉しくて
ふふって笑みがこぼれる。
『嬉しい。ありがとう佐野くん。』
玲於「･･･お礼ついでにハンバーグ食べて。今の話で疲れておなかいっぱいだわ。」
『いいの？もらっちゃって。』
玲於「俺の食べかけだけど。てか、食えんの？自分もパスタ食べてんじゃん。」
『女子の食欲なめちゃだめだよ。』
玲於「あっそ。はい、じゃあこれ･･･、え。」
口をあけて待ったらあたしを見て、
佐野くんが目をまんまるさせてる。
玲於「食わせろって言ってんの？」
『え、違うの？』
玲於「･･･はぁ。まじで小悪魔。」
そういいながら、小さく切ったハンバーグをぱくってあたしの口に運んでくれる。
『おいしい』って言ったら、
目じりにシワよせて
「でしょ」って子供みたいに笑った。
.
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りな(プロフ) - はじめまして！久々にすごく引き込まれるお話です！玲於くんと彼女さん、亜嵐くんがどんな答えを出すのかドキドキしてます。更新楽しみにしてます(^^) (2018年6月5日 2時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
くる(プロフ) - ぴなたまごさんこんにちは！久しぶりに更新されてほんとに嬉しいです（ ; ; ）ぴなたまごさんの作品全作読ませていただいているのですが玲於くんファンってこともあって全部好きです！！このお話も大好きなのでこれからも更新たのしみにしてます！頑張ってください！ (2018年6月3日 10時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - やっぱりすごいです、お話に引き込まれます。更新…！嬉しいです。また続きを楽しみに待たせていただきます！ (2018年6月1日 20時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
reona(プロフ) - 更新されてないみたいですが、何かあったのでしょうか？更新楽しみにしてます！ (2017年11月13日 2時) (レス) id: a813d90c31 (このIDを非表示/違反報告)
ももぷりん(プロフ) - 会いに来てください〜！うぇるかむです！大好きですこのお話（ ; ; ）更新来るたび飛び跳ねてます！ぴなたまごさんのお話全作好きです、玲於くんと結ばれたらいいなあ、、 更新楽しみにしてます！がんばってください ！ (2017年8月26日 23時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2017年8月19日 15時
