大きくなる存在 ページ17
【Aside】
玲於「Aちゃん。」
あれ
佐野くんの声がする。
あ、そっか。
昨日やっと連絡くれて、それで…
ーーーそれで？
玲於「ねぇってば。」
がばっ、と勢いよく起き上がる。
「あ、起きた。」って床に座ってベッド覗き込んでた佐野くんが
ニヤニヤしながらあたしを見上げてて。
窓の外はもう明るい。
なになに。
なにこの状況。
あたし、いつの間に寝て…。
玲於「昨日、かわいかったなー。」
『えっ。…えっ？』
意味深にニヤニヤした佐野くん見て
まさか、ってサーっと頭が真っ白になる。
おそるおそるシーツをめくる。
服…、よかった、着てる。
玲於「なに想像してんだよ、ばーか。」
『へっ？』
玲於「泣き疲れて、昨日ソファで寝ちゃったんだよ。
俺がベッドまで運んだの。
なんもしてないよもちろん。」
『あ、なんだ。そういうこと…。』
玲於「一緒のベッドでは寝たけど。」
『そうなんだ、一緒のベッドで…えっ！』
玲於「じゃあ俺帰るから。
仕事遅刻しないよーにね。」
顔真っ赤にして口ぱくぱくさせてるあたし見て
ナマイキそうな笑顔浮かべながら
そのままあっさりと帰ってった。
サヨ「なにかあったでしょ。」
デスクに座るなり、メガネの奥のサヨさんの目が光る。
『えっ。や、別に。』
うっ…声上ずってる。
「ふーん。」てそれ以上追求してこないサヨさんの視線も痛い…。
佐野くんといて気づいたの。
あたし、寂しかったのかなって。
亜嵐くんやメイや、周りと自分を比べて
全然なりたかった大人になれてなくて。
みんなキラキラして見えて羨ましかった。
だってあたし、何も持ってないんだもん。
やりがいのある仕事も
人に自慢できることも
自分に自信だってない。
亜嵐くんにも
いつか
魅力がないって思われちゃうんじゃないかって。
そう気づかれてしまうのがこわくて。
――「なんかあった顔でしょそれ。
なに。1人になりたくないの？」――
誰かに気づいてもらったのも、初めてだった。
玲於「俺は、それでもいいっつったら？」
昨日の夜の佐野くんが頭をループして
思わず顔を両手で覆う。
ばか、あたし。
冗談だって言われたのに。
どうしよう。
あたし今
佐野くんにこんなにどきどきしてる。
.
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りな(プロフ) - はじめまして！久々にすごく引き込まれるお話です！玲於くんと彼女さん、亜嵐くんがどんな答えを出すのかドキドキしてます。更新楽しみにしてます(^^) (2018年6月5日 2時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
くる(プロフ) - ぴなたまごさんこんにちは！久しぶりに更新されてほんとに嬉しいです（ ; ; ）ぴなたまごさんの作品全作読ませていただいているのですが玲於くんファンってこともあって全部好きです！！このお話も大好きなのでこれからも更新たのしみにしてます！頑張ってください！ (2018年6月3日 10時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - やっぱりすごいです、お話に引き込まれます。更新…！嬉しいです。また続きを楽しみに待たせていただきます！ (2018年6月1日 20時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
reona(プロフ) - 更新されてないみたいですが、何かあったのでしょうか？更新楽しみにしてます！ (2017年11月13日 2時) (レス) id: a813d90c31 (このIDを非表示/違反報告)
ももぷりん(プロフ) - 会いに来てください〜！うぇるかむです！大好きですこのお話（ ; ; ）更新来るたび飛び跳ねてます！ぴなたまごさんのお話全作好きです、玲於くんと結ばれたらいいなあ、、 更新楽しみにしてます！がんばってください ！ (2017年8月26日 23時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2017年8月19日 15時
