♪ ページ41
「あ、あの...いつも綺麗な花束..
有難う御座います。」
彼女の切れ長の眉がピクリと反応する。
「でも..もう、謝らないで...花束越しに謝る
必要なんて無いんですから。」
「...こんな私を許してくれるの？」
「許すも何も...誰かを咎めたり憎む気持ち..なんて
ありません。」
「...ありがとう。Aちゃん..」
ゆっくりと立ち上がり、透ちゃんを
そっと私に託すベルモットさん。
その時の、何かを堪えるような表情を見せた彼女が
印象的だった。
いや、忘れられない...
どうしてそんな顔をするの？？
「貴方のような子に..出会えて良かった―― 」
「ベル..モットさん？」
透ちゃんも不思議そうに見上げていた気がする。
その瞬間、突き上げるような突風が駆け抜けた。
「うわっ、透ちゃん、大丈夫！？」
透ちゃんの、ふわふわな僅かばかりの髪が
一気に乱れる。
..
「Aっ！悪い、待たせてしまって。」
「あれっ！？零君、今ね..」
忽然と姿を消したベルモットさん。
先程の突風にさらわれたかのようだった。
私..幻でも見てたの？
「おい、A...さっき誰かいたのか？」
零君は眉間に深い皺を刻みながら、鼻をひくひくさせている。
「アイツの匂いがする。その顔...居たんだな？」
私はどうも隠し事は下手らしい。
「何もされなかったか！？」
少し苛つきと焦燥感を滲ませる零君。
首をふるふると横に揺らしながら、
「透ちゃん、可愛いねだって。プレイボーイになるかもって。」
「なんだよ、それ。」
「れ、零君..その..捕まえるの？」
「ん..協力者みたいな奴なんだ。それは、どうかな..」
言葉を濁す零君だけれど、それだけで私は十分だ。
零君のお仕事の全てを明かされた訳では無い。
でも、いいの。
以前とは違う私と零君だから――
だから..大丈夫。
..
「透ちゃん、昨日ね、寝返りしようとしてたんだよ。失敗しちゃったけど、一生懸命で可愛いかったぁ。」
「寝返りっ！！？時期的にまだ、随分早いんじゃないか？本当に寝返りだったのか！？」
透ちゃんの事は逐一、零君に知らせる。
嬉しい事は何だって..貴方と分かち合いたいの。
いつものご機嫌を取り戻した透ちゃん、
今度はパパに抱かれて嬉しそう。
いや、それ以上に零君が嬉しいんだ。
「A、透っていい匂いするな。」
赤ちゃん特有の香り。
お日様の様な、あたたかくて..
優しい甘い香り――
それは育児の疲れを癒してくれる..贈り物。
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やっち(プロフ) - 良かったです。すれ違いが凄かったけど最後は結婚出来て良かった! (2022年8月4日 6時) (
レス) @page49 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - salomeさん» こんにちは！続編のご希望頂きまして有難う御座います(^^)ゆっくりではありますが、只今準備させて頂いてます♪新作と続編、一旦同時にリリースしたいと思っております(*^ω^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 華花。さん» 初めまして！誤字脱字などお見苦しい点など多々あったにも関わらず、その様に仰って頂き嬉しい限りです(^^)やっぱり自分の好みは中々変えれず、新作も同じ様な雰囲気の作品かもですが宜しくお願い致します(*^o^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 星の桜さん» 有難う御座います！最高と言って頂けてとても嬉しいです(^^)短編もご希望頂いて俄然創作意欲が湧きます！只今準備中なのでもう少々お待ち下さいませ(*^o^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
salome(プロフ) - 完結おめでとうございます出来たら出産の後の２人目の子育てやハロが降谷家に来た話とがいっぱい書いてほしいです (2019年6月6日 13時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年4月14日 4時
