Rêve ページ2
..
「Aっ、Aっ!!」
.
誰?
「お願いだ..目を..開けてくれ――」
.
もういいの、
なんだか疲れちゃったから――
..
「Aっ、」
誰かが――
私を呼んでいる?
「A?」
私が愛してやまない..
あの人の声がした―――
..
んんっ、
..
薄っすらと広がり行く視界。
清々しい風が頬を撫でる。
その風と共に華麗に舞う純白のレースのカーテン。
遠目に見える、窓の外の初々しい新緑の木々。
初夏まで待ちきれない程に。
「ふぁっ..」
ソファーの背もたれに身を任せ、うたた寝していたみたい。この緩やかな眠気が心地よくて...
あっ!だめっ!
時刻は、16時を少し過ぎた所。
やだっ、私ったら..どうしよう!?
まだ掃除も洗濯も、食事の用意も終わってない!
私のバカバカ。
今日は大切な日なのに..
あぁ、
フローリングの汚れが気になって仕方がない。
最近、掃除をさぼり気味になっていたツケだ。
掃除道具を確保する所から始めなければ。
このやけに重たい身体は、何かと不便だ。
..だけど、幸せでもある。
んん、最近食べ過ぎてまた太っちゃったかな?
玄関口にある収納棚で、掃除道具を探し始める。
付け替え用モップとワックスシート..
あ、あれ?
この間買い足した筈なのに。
えぇっと、
..
ガチャガチャ...
「ただいまぁ――!!」
玄関の扉が開くと同時に、彼とそっくりな
金髪を揺らしながらこちらに突進しようとする
小さな男の子。
「あっ、こらっ!」
「やぁ、ままぁ!」
「ま、待て、靴、脱ぐ!!」
彼に制止させられながらも、元気がいっぱい。
キラキラ輝く青い瞳も父親譲りで、
彼が我が子に苦戦する様はなんとも微笑ましい。
「お帰り、2人共。お買い物ありがとう!」
「ただいま、A。なんだ、まだ寝てていいのに。身体、きついだろ?」
何年たってもちっとも変わらない、
こういう彼の優しさが好き!
「零くん、ごめんね。爆睡してたみたい。えへへっ。」
開けっ放しの棚を見て、彼の表情が一瞬にして
険しくなる。
「こらっ、A。駄目じゃないか、棚の上にある物取ったら。」
「これくらい平気だよ?」
ふっ、と短く息を吐く彼。
「心配で堪らないんだ。」と、言いながら棚の扉を閉める。そして背後から包み込む様に
彼の腕の中にすっぽり閉じ込められる私。
「あっ、れ、零君?」
800人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっち(プロフ) - 良かったです。すれ違いが凄かったけど最後は結婚出来て良かった! (2022年8月4日 6時) (レス) @page49 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - salomeさん» こんにちは!続編のご希望頂きまして有難う御座います(^^)ゆっくりではありますが、只今準備させて頂いてます♪新作と続編、一旦同時にリリースしたいと思っております(*^ω^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 華花。さん» 初めまして!誤字脱字などお見苦しい点など多々あったにも関わらず、その様に仰って頂き嬉しい限りです(^^)やっぱり自分の好みは中々変えれず、新作も同じ様な雰囲気の作品かもですが宜しくお願い致します(*^o^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
ポポロン(プロフ) - 星の桜さん» 有難う御座います!最高と言って頂けてとても嬉しいです(^^)短編もご希望頂いて俄然創作意欲が湧きます!只今準備中なのでもう少々お待ち下さいませ(*^o^*) (2019年6月10日 9時) (レス) id: 79673368f7 (このIDを非表示/違反報告)
salome(プロフ) - 完結おめでとうございます出来たら出産の後の2人目の子育てやハロが降谷家に来た話とがいっぱい書いてほしいです (2019年6月6日 13時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ポポロン | 作成日時:2019年4月14日 4時