モテ男とラブゲーム【TH】

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こんなに悲しいと思っても無駄なだけだ。



そんなこと自分が一番分かってる。



キム・テヒョンを本気で好きになっても



周りの女の人達みたいに捨てられるだけ。



……私はそれが怖い。





―私が走っていたら誰かに手首を掴まれた。





TH｢Aちゃん!!｣




｢……なんで来たの？｣





振り返れば息を切らしたキム・テヒョンだった。





TH｢Aちゃんが、泣きそうな顔したから｣




｢そんな顔、してないよ｣





そう、してない。



こんな顔しちゃダメだ。



私にとってキム・テヒョンは



付き合いたくない男No.1



一生関わりたくない男No.1



とにかく私が嫌いな男No.1だ。





―それなのに……





私の前であんなに嬉しそうに笑って



楽しそうにしてくれたら



……遊びだって分かっても好きになっちゃったんだよ!!





TH｢……Aちゃん｣




｢私は……キム・テヒョンが欲しいよ｣





こんなこと言っても無駄だって分かってる。



きっとこの人は皆んなのものだから……



キム・テヒョンは誰のものにもならないよね。





TH｢……あげる｣




｢え？｣




TH｢俺をAちゃんのものにして｣




｢それって、どういう｣




TH｢俺はAちゃんのことが好きだよ｣




｢……本当に、好き？｣




TH｢俺が何でAちゃんがジミナのことを好きだって知ってたのか教えてあげる｣




｢……うん｣




TH｢それはAちゃんがジミナを見つめるくらい俺はAちゃんのことを見てたから。｣




｢……何で？｣




TH｢俺は初めて一目惚れしちゃったんだ笑｣





キム・テヒョンが一目惚れ？





｢本気で言ってる？｣




TH｢ホントだよ!!ジミナとユンギヒョンに聞いたら分かるよ!!｣





あの二人がキム・テヒョンは一途とか色々言ってきたのはそういうことか。





TH｢Aちゃん、俺の事好きって言って｣




｢……私はキム・テヒョンが好き、だよ｣




TH｢名前……下の名前で呼んで｣




｢え？嫌だよ!!｣




TH｢付き合ったからテヒョンって呼んで!!｣




｢……キム・テヒョン｣




TH｢呼んでくれないとキスするよ!!｣





キ、キスとか、困るよ!!





｢えっと、テヒョン……君｣





テヒョン君とか恥ずかしすぎるわ!!





TH｢Aちゃんこっち向いて｣




｢えッ｣




TH｢へへっ、キスしちゃった笑｣




｢へ、へへっ、じゃないわ!!｣

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