story-35.*増田side ページ36
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増田side
今日も仕事が順調に終わり、昨日約束した時間通りに、フットサル場近くに到着した。
増田いま着いたよ。
前と同じところに停めてるね
そうメッセージを送るとすぐ既読になった。
いつものように車内にかかるお気に入りの曲を口ずさみながら、サングラス越しにサイドミラーを見ているとぱたぱたとこちらに走ってくる姿を見つけた。
コンコンと助手側のドアをノックしてから開ける。
増田「お疲れさま。とりあえず乗って」
俺の声に誘導され、遠慮がちに車に乗り込んできた。
A「…ほんとごめんね…」
増田「いや、いいよ。今日はフットサルどうしたの?」
A「…レンタルシューズ借りてやってた」
増田「貸してくれるんだ。あー、そういえば俺らも手越がフットサルやりたいって言った時借りてやったなぁ」
思い出すようにつぶやくと、Aちゃんがアゴに指を当てて首をかしげる。
A「…あ、あのね…こないだも気になったんだけどね。"俺ら"って?手越くんといつも一緒なの?」
増田「あー…。んーとね。……増田貴久って検索してみて?」
きょとんとした顔をしたあと、スマホに俺の名前を打ち込む。
しばらくすると、ハッとした顔をして俺を見上げる。
A「えー…まっすーって、ジャニーズだったんだ。ジャニーズってあのジャニーズだよね?」
増田「そうそう、あのジャニーズ(笑)手越とは同じグループなんだよ」
A「ごめんね?あんまり知らなくって…」
増田「んー(笑)まあ、その方が気楽でいいけどね。」
長いこと、この世界にいるけど…こんなもんだよね、ちょっとだけショック(笑)
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作者名:prco | 作成日時:2018年2月7日 23時